映画『とんかつDJアゲ太郎』の公開初日舞台挨拶が30日に都内で行われ、北村匠海、山本舞香、浅香航大、池間夏海、二宮健監督が登場した。
同作は原案:イーピャオ、漫画:小山ゆうじろうにより、集英社『少年ジャンプ+』で2014年から2017年まで連載されていたギャグ漫画を実写化。東京・渋谷の片隅にある老舗とんかつ屋「しぶかつ」を舞台に、主人公・勝又揚太郎(北村)は弁当の配達ではじめて訪れた渋谷のクラブで、音楽にあわせ盛り上がるフロアにこれまでにない高揚感を体感し、“とんかつ”も“フロア”もアゲれる男「とんかつDJアゲ太郎」を目指す。
同作はもともと6月19日の公開を予定していたが、コロナ禍により4カ月の公開延期に。9月8日には、アゲ太郎(北村)の師匠・オイリーDJ役の伊勢谷友介が、大麻取締法違反の容疑で逮捕され、29日にはライバル・DJ屋敷役の伊藤健太郎が、ひき逃げの疑いで警視庁に逮捕されたと報じられた。伊藤容疑者は舞台挨拶に登壇予定だったものの、欠席となった。
北村は「正直、この映画をフラットに観てくれる人がどれだけいるのかと不安な気持ちもあったりとか、僕も今日ここに立つことが少し怖かったり、いろんな思いでいるんですが」と言葉を詰まらせながら心境を吐露する。「でもこの映画はコメディであり音楽映画であり、僕1人ではアゲ太郎という役は演じきれなかったし、映画に登場する色んなキャスト全員に支えられてアゲ太郎という役を1年前に走りきることができました」と感謝した。
さらに北村は「今日も同じで、このステージにいる人だったり、ここに来れなかったこの映画を一緒に作り上げた人たちに支えられて二本足でここに立てていることがとても心強いですし、それをお金を払って来てくださる方がいることに、とても幸せを感じております」と語る。「この映画はちょっとおかしなアゲ太郎という役が本当にまっすぐバカなことをしながら突き進んでいく映画なので、少しでもみなさんの笑顔の一つ、前に進める一つになれたら嬉しいです」とメッセージを送った。
舞台挨拶の最後にも、「今日、急遽欠席してしまった番組さん、ご迷惑をおかけしました」と謝罪し、「本当に心の底から、今日ここに立てていて、映画が公開できたことがとても嬉しいですし、僕は決してかわいそうなやつではないし、とても幸せ者だと思っています」と振り絞るように語った北村。「本当に人に恵まれて、監督、キャスト、スタッフの皆さんに支えられながら今ここに立てていますし、映画のことを話せて、幸せ者です。みなさんが今日ここに来てくれて、この後映画をみてくれるということにも本当に感謝しています」と重ねて感謝の気持ちを表す。「素敵な映画です。いろんな良さが詰まっていておもちゃ箱みたいな映画です。ぜひとも最後まで楽しんでいってください」と客席に語りかけた。