京都アニメーションが制作したアニメ映画『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のDolby Cinema(ドルビーシネマ)版が、11月13日から公開されることが決定した。日本の新作劇場用アニメーションのDolby Cinema版は今回が初公開となる。
Dolby Cinemaは、広域で鮮明な色彩と幅広いコントラストを表現するハイダイナミックレンジ(HDR)を特徴とする「Dolby Vision(ドルビービジョン)」の映写システムと、立体音響技術「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」を採用し、映像と音響を最適なシアターデザイン(内装設計)で上映するシステム。
Dolby Vision版の『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』では、Dolby Visionプロジェクションシステムのために、HDR仕様のカラーグレーディングを改めて施し、クリアでシャープな仕上がりとなるキュー・テックのアップコンバート技術「FORS EX PICTURE」を採用しているのが特徴だ。
Dolby Cinemaで上映する映画館は、以下の全国7館。入場料金は、劇場の通常料金に加え、Dolby Cinemaの追加料金が必要となる。販売スケジュールや購入方法、鑑賞料金など詳細は各劇場のWebサイトを参照のこと。
- 東京:丸の内ピカデリー
- 埼玉:MOVIXさいたま
- 神奈川:T・ジョイ横浜
- 愛知:ミッドランドスクエア シネマ
- 大阪:梅田ブルク7
- 京都:MOVIX京都
- 福岡:T・ジョイ博多
『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は9月18日の劇場公開後、10月29日時点で興行収入16.3億円、観客動員は114万人を突破。大ヒットを記念し、11月13日から追加入場者プレゼントとして、ヴァイオレットとギルベルトが描かれた描き下ろし「エカルテ島からのハガキ」を数量限定で配布する。またドルビーシネマ上映劇場では、入場者プレゼントとして「ドルビーシネマ鑑賞記念レプリカチケット」を同日から配布する(なくなり次第終了)。
監督は、2018年のTVシリーズに引き続き石立太一が担当。脚本は吉田玲子。キャラクターデザイン・総作画監督は高瀬亜貴子。声の出演は石川由依、浪川大輔など。配給は松竹。
あらすじ
――あいしてるってなんですか?
かつて自分に愛を教え、
与えようとしてくれた、大切な人。
会いたくても会えない。
永遠に。
手を離してしまった、大切な大切な人。
代筆業に従事する彼女の名は、〈ヴァイオレット・エヴァーガーデン〉。
幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。
──心から、愛してる。
人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。
新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。
しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。
──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。
ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。
ギルベルトの母親の月命日に、ヴァイオレットは彼の代わりを担うかのように花を手向けていた。ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。「忘れることは、できません」と。
そんな折、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。依頼人はユリスという少年。
一方、郵便社の倉庫で一通の宛先不明の手紙が見つかり......。