きょう30日に放送されるフジテレビのドキュメンタリー番組『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』(25:05~ ※関東ローカル)では、関西を拠点に活躍の幅を広げる関西ジャニーズJr.のユニット、Lil かんさい、Aぇ! groupを中心に特集する。
新型コロナウイルスの影響によりライブが軒並み中止となった今年、関西ジャニーズのアイドルたちも活躍の場を奪われた。しかし、今だからこそ届けられることはないかと、無観客生配信ライブを行う一大プロジェクトをスタートさせた。
題して、「Johnny’s DREAM IsLAND 2020→2025 ~大好きなこの街から~」の中には、関西ジャニーズを語る上で欠かせない大阪・松竹座での生配信ライブもあった。松竹座は、自分たちを育ててくれたホームグラウンドのような大切な存在。長らく休演を余儀なくされた劇場とスタッフに恩返しをしたかった。
伝統の松竹座で、生配信ライブに挑むこととなったAぇ! groupとLil かんさい。Aぇ! groupは20代のメンバーが中心で、バンドと笑いを武器とする個性派6人組だ。一方のLil かんさいは、キラキラのアイドル路線を行く現役高校生5人組。彼らにとって“無観客”での生配信は初めての経験となる。
しかも今回は、歌やダンスだけでなく、ライブのほとんどがコントという構成。普段は観客のリアクションや笑い声の中で行うコントを、無観客の中で行わなければならない。Jr.の育成、公演のプロデュースも手掛ける横山裕(関ジャニ∞)は「これは本当に厳しい戦いになるぞ」とメンバーに伝える。
どうすれば画面の向こう側へいるファンへ、熱を届けることができるのか…。リハーサルと同時進行でコントの構成を組み立てる横山は「テンポでいかないと結構キツイと思う、配信のコントって。できるだけ間をカットした方がいいんじゃない?」と、観客の笑い声がない場をイメージしながら演出をしていく。
この横山の存在こそが、Jr.たちに一種の競争意識を芽生えさせていた。Aぇ! groupの最年少・佐野晶哉は「何が一番うれしいかって横山くんが笑ってくれた時が一番うれしいから、今回ちょっと悔しい」と、横山が他のJr.の芝居に思わず吹き出した時の気持ちを語る。緊張のライブを終えたボーカル・末澤誠也(Aぇ! group)は「ステージに立つのが好きなんやなって改めて思いましたね」と予定していた公演の中止を余儀なくされただけに喜びをかみしめた。
次に生配信ライブを行ったのは、高校生グループのLilかんさい。リハーサルでは後輩たちをリードすることができず、ステージ全体が締まりのない状況になってしまう。大きなプレッシャーが、若い彼らの背中にのしかかっていた。後輩たちの間にも戸惑いが広がる。やがて、彼らは手探りで後輩たちをリードし、リラックスさせていく。座長としての自覚が徐々に芽生えつつあった。
センターの嶋崎斗亜(Lilかんさい)は「そこまで責任感を持てていなかったんですよ、今まで。今回は僕たちが一番お兄ちゃんだし、小さい子たちも目立たせてあげんとアカン。僕たちもこれを乗り越えて、いいグループになっていけたらね」と語る。先輩に頼ってきた立場から後輩を引っ張っていく立場に……関西ジャニーズならではの伝統の階段を一歩ずつ上っていく。
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