ソニー生命保険は10月27日、今年で6回目となる「女性の活躍に関する意識調査2020」の結果を発表した。調査は9月28日~30日、全国の20歳~69歳の女性1,000名を対象にインターネットで行われた。
働く女性の49.3%「現在の生活に満足」
有職女性(594名)に、現在の生活に満足しているかどうか聞いたところ、「そう思う」は49.3%(「非常にそう思う」8.1%+「ややそう思う」41.2%)となった。子どもの有無別にみると、現在の生活に満足している人の割合は、子どもがいる人では60.1%と、全体と比べて10.8ポイント高くなった。
3人に1人は「バリキャリ志向」
キャリア観について、今後(も)バリバリとキャリアを積んでいきたいかどうか聞いたところ、「そう思う」は34.2%に。働く女性の3人に1人がバリキャリ志向であることがわかった。年代別にみると、「そう思う」と回答した人の割合は若年層で高い傾向がみられ、20代は40.3%、30代は41.4%だった。また、子どもの有無別にみると、子どもがいる人では40.6%と、子どもがいない人(28.4%)と比べて12.2ポイント高くなった。
「管理職になりたい」は18.7%
また、管理職への打診があれば、受けてみたいかどうか聞いたところ、「そう思う」は18.7%となったのに対し、「全くそう思わない」と「あまりそう思わない」を合計した「そう思わない」は53.9%となった。年代別にみると、「そう思わない」と回答した人の割合は60代(65.2%)が最も高く、次いで、30代(60.9%)、50代(56.6%)となった。
管理職への打診があれば、受けてみたいと思わない人(320名)にその理由を聞いたところ、「責任が重くなるから」(50.6%)と「ストレスが増えそうだから」(49.7%)が上位に。以降、「管理職に向いていないと思うから」(42.8%)、「管理職になる自信がないから」(33.4%)、「管理職を見ていると大変そうだから」(32.5%)が続いた。子どもの有無別にみると、「仕事と家庭の両立が難しくなるから」は子どもがいる人では44.2%と、子どもがいない人(18.5%)と比べて25.7ポイント高くなった。
「本当は専業主婦になりたい」は29.8%
本当は専業主婦になりたいかどうか聞いたところ、「そう思う」は29.8%。年代別にみると、「そう思う」と回答した人の割合が最も高くなったのは20代(41.7%)だった。
有職女性の生活や仕事に関する意識について、過去の調査結果と比較すると、「今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたい」では「そう思う」と回答した人の割合は9.1ポイントの下降(2019年43.3%→2020年34.2%)、「管理職への打診があれば、受けてみたい」では12.3ポイントの下降(2019年31.0%→2020年18.7%)と、いずれも2016年調査の水準に戻る結果となった。
一方、「本当は専業主婦になりたい」では「そう思う」と回答した人の割合は6.9ポイントの下降(2019年36.7%→2020年29.8%)と、2015年の調査開始以来最も低くなった。
専業主婦の58.4%「現在の生活に満足」
続いて専業主婦(293名)に、生活や仕事に関する意識を聞いた。「現在の生活に満足している」では「そう思う」は58.4%、「専業主婦は苦労が多いと思う」では56.7%となった。「本当は外に働きに行きたい」では「そう思う」は28.3%、「子育て後の再就職は厳しい」では65.2%。また、「老後の生活が心配だ」では「そう思う」は72.7%となった。
全回答者(1,000名)に、日々の家事・育児や地域社会での貢献などを時給に換算するといくらになると思うか聞いた。平均額をみると、「(未就学児の)育児・世話」(1,673円)が最も高く、次いで、「(小学生以上の子どもの)育児・世話」(1,376円)、「PTA活動」(1,286円)となった。以降、「親戚づきあい」(1,200円)、「食事の準備・後片付け」(1,184円)、「掃除・洗濯」(1,030円)、「地域とのつきあい(自治会・町内会など)」(1,016円)が続いた。
昨年の調査結果と比較すると平均額アップの傾向が鮮明となり、「(未就学児の)育児・世話」は185円(2019年1,488円→2020年1,673円)、「(小学生以上の子どもの)育児・世話」は146円(2019年1,230円→2020年1,376円)、「PTA活動」は188円(2019年1,098円→2020年1,286円)、「親戚づきあい」は191円(2019年1,009円→2020年1,200円)、「食事の準備・後片付け」は87円(2019年1,097円→2020年1,184円)の上昇となった。