米Microsoftが10月27日 (現地時間)に発表した2021年度第1四半期 (2020年7月〜9月) 決算は売上高、純利益ともアナリストの予想を上回った。
9月期の売上高は372億ドルで前年同期比12%増。純利益(GAAP)は139億ドルで同30%増。1株利益は1.82ドルだった。市場予想は、売上高357億ドル、1株利益1.54ドルだった。
Microsoftの近年の成長を支えてきたクラウド関連の飛躍的な伸びがこの1年で徐々に鈍化していたが、9月期に減速が止まり、またAzureやDynamics 365、Office 365サービスなどコマーシャル向けのクラウド関連製品の売り上げが152億ドルと全体の40%を超えた。加えて、在宅勤務や在宅学習の広がりからWindows OEM non-Pro、Surface、Xboxコンテンツなども好調だった。ただし、2020年10〜12月期について決算発表後のカンファレンスコールで慎重な見通しを示し、時間外取引で終値を上回って推移していた株価が下落に転じた。以下は部門別の売上高。
More Personal Computing
売上高118億5000万ドルで前年同期比6%増だった。Windows 7のサポート終了に伴う買い替え需要で伸びた前年に比べてWindows OEM Proは同22%減だったが、在宅勤務や在宅教育に伴うコンシューマ需要の高まりでOEM non-Proが同31%の伸びだった。Windows Commercial製品とクラウドサービスは同13%増、Microsoft 365が伸びを牽引した。
Surfaceデバイスは売上高が前年同期比37%増。Microsoftは5月に「Surface Go 2」「Surface Book 3」「Surface Headphones 2」を発表している。ゲーミングは同22%増。ファーストパーティタイトルとサードパーティタイトルの好調な売り上げにXbox Game Passサブスクリプションの伸びが加わって、Xboxコンテンツおよびサービスが同30%増だった。
Productivity and Business Processes
売上高123億2000万ドルで前年同期比11%増だった。
- コマーシャル向けOffice製品/クラウドサービス:売上高9%増(前年同期比)。Office 365のコマーシャルシート数が15%増加し、売上高が21%増(同)だった。
- コンシューマ向けOffice製品/クラウドサービス:売上高13%増(前年同期比)。9月末時点のコンシューマ向けOffice 365の契約者数は4530万人、前期から260万人の増加。
- Dynamics製品およびクラウドサービス:売上高19%増(前年同期比)。Dynamics 365は38%増(同)だった。
Intelligent Cloud
売上高129億9000万ドルで前年同期比20%増だった。サーバー製品およびクラウドサービスの売上高は同22%増。Azureは同48%増、使用量ベースのサービスが伸びを牽引した。サーバー製品の売上高は同6%増だった。