リコーとリコーイメージングは、開発中としていたPENTAXブランドのAPS-Cセンサー搭載デジタル一眼レフカメラについて、製品名称や詳細なスペック、価格や発売時期について情報を明らかにした。製品名称は「K-3 Mark III」となり、発売時期は2021年度のカメライベント「CP+2021」が開催される2月頃を予定。価格は20万円台後半を想定する。
K-3 Mark IIIは、2019年9月に行われたファンイベント「PENTAX ミーティング 100周年スペシャル」で開発が明らかにされていた、APS-Cセンサーを搭載するデジタル一眼レフの新製品。2015年発売の「K-3 II」の後継機としているが、進化は後継機という枠を超えているとのこと。同ブランドが掲げる「PENTAX STATEMENT」を体現する製品としてカメラの本質にこだわり、写真を生涯の趣味として楽しむ多くのユーザーにとって、撮影のプロセスまで愉しめる機能と性能を備えたカメラとなるという。主なスペックや搭載する機能は以下の通り。
- Kマウント(AFカプラー、情報接点、電子接点)
- 有効画素数約2,573万画素 APS-Cセンサー(23.3mm×15.5mm)原色フィルター/CMOS
- ISO 100~1600000、最高12コマ/秒の連続撮影、30秒~1/8,000秒のシャッター速度
- 撮像素子シフト方式「SR II」手ぶれ補正 5.5段分(CIPA規格準拠)
- ローパスセレクター機能(オフ/弱/強)
- 視野率約100%、倍率約1.05倍のペンタプリズムファインダー
- 約162万ドット、アスペクト比3:2のタッチ操作対応ライブビュー
- SDカードデュアルスロット(UHS-II対応×1を含む)
- バッテリーに「D-LI90P」を採用 最大約800枚撮影可能
- USB 3.2 Gen1(Type-C)、ケーブルスイッチ(2.5mmジャック)、HDMI(タイプD)、マイク、ヘッドホン端子
- IEEE 802.11b/g/nによるWi-Fi接続と、Bluetooth 4.2(Low Energy)
- 本体サイズ134.5×103.5×73.5mm(幅×高さ×厚み)
- 重量約820g(バッテリー、SDカード含む)
同日、リコーイメージング代表取締役社長の高橋忍氏が製品について紹介する動画をYouTube公式チャンネル「RICOH IMAGING」で公開した。製品名称のほか、価格が20万円台後半になることや、発売予定が2021年2月25日~28日にパシフィコ横浜で開催予定の「CP+」頃になることが明かされた。
製品の特徴として、新素材を用いた約1.05倍の光学ファインダー、APS-Cフォーマットによるコンパクトなボディ、握りやすさを追求したグリップ、新開発のシャッター制御機構、最大12コマ/秒の高速性能や、大幅に拡大した測距点と刷新したAFシステム搭載をアピール。
さらにイメージセンサーと画像処理エンジン、アクセラレーターユニットの一新で画質向上を達成。低感度領域での描写力向上にあわせて、最高ISO 1600000での撮影をサポートする。設計者が実写と評価を繰り返すことで、撮影者の感動をありのまま描き出す「印象色」を表現し、「感性品質」と呼べる画質を実現したとのこと。
同社発表ページでは上記に挙げた特徴のほか、詳細なスペックについても確認できる。それによると、同社デジタル一眼レフカメラのフルサイズセンサー搭載フラッグシップモデル「K-1 Mark II」で搭載しているGPSは内蔵しておらず、星景撮影に役立つ「アストロトレーサー」機能の搭載は見送られたようだ。