自分探しとは、現状に対する不満や悩みを持っていたり、自分を見失い将来に不安を感じたりしている人が、これまでの人生を振り返ったり、将来のビジョンを考えたりしながら、これからの人生の歩み方の答えを探すことです。
そして社会人になって仕事に慣れ始めたり、ベテランと言われる年齢になり突然、将来に不安を覚えたりした人の中に、自分探しの旅を考えた経験を持つ人もいるかもしれません。
本記事では旅のコツ・やり方や自分探しをしたくなる理由、旅に出なくてもできることを紹介します。
自分探しの旅の意味と、旅を成功させるコツとは
「自分探しの旅」とは、本当の自分を探すために出る旅のことです。
自分探しの旅に出るのであれば、ただ旅を楽しむだけではなく、これからの自分が目指すべきゴールを見いだせなければ意味がありません。そこで、自分探しの旅を有意義なものにするためのコツをまとめてみました。
ひとりで行く
旅といえば、「気心知れた仲間や友人たちとワイワイする」というイメージを抱く人も多いはずです。
しかし、自分探しの旅においては、これまでの人生を振り返り、自分自身と向き合いながら今後の方向性を定めるのが目的であるため、ひとりで行くのが最適です。
目的を決めて出発する
自分探しの旅といえど、何も考えずに漠然とした理由で旅に行ったのでは何の成果も得られずにお金と時間を無駄にしてしまいます。
自分探しの旅を通して、どんな答えを見つけたいのか最終目的を決めてから出発することによって、常に答えと向き合いながら旅ができます。意味のある有意義な旅にするためにも、必ず目的を決めておきましょう。
期限を決める
自分探しの旅でよくある悪い事例の一つに「納得いく答えが見つからない」などと、ダラダラと旅を続けてしまうことがあります。
人生の目的は、誰しも簡単に見つかるものではありませんし、日々一生懸命生きていきながら見つけていくものでしょう。あくまで、自分探しの旅は「きっかけ」をつかむものだと考えて、ダラダラしないように期限を設けてから行くようにしましょう。
日記や記録をつける
自分探しの旅では、これまでの人生を振り返りながら気づいたこと、訪れた先で感じたことなど新たな発見がいくつもあるので、いつでも振り返られるように日記や記録をつけておくことをおすすめします。
その日記や記録が、その後の人生で再び道に迷ったときの道しるべとなってくれる可能性があるので、大切に保管しておきましょう。
自分探しの旅や、自分探しをしたくなる原因
そもそも自分探しをしたくなる人は、「現状に満足していないけれど、どうしたらいいのかわからない」ともやもやした気持ちを抱えたまま過ごしていることが少なくありません。
そこで、どんなときに自分探しの旅や、自分探しをしたくなるのか、4つの状況に分けて説明していきます。
選択肢が多すぎる
時代の変化に伴い、自由な生き方を送れるようになりました。その反面、選択肢が増えすぎてしまったことで、自分に合ったものを見つけることが難しかったり、必ず何かを選択しなければいけないプレッシャーによって、ストレスを感じたりしている人も増えています。
若い頃に明確な目標が見つかると幸せですが、なかなか見つからない人にとっては、苦しい時代と言えるでしょう。
目標がない
「直近で取得したい資格」「将来的にやりたい仕事」「プライベートでかなえたい夢」など、具体的な将来像や明確な目標を持っていない人は、行動意欲が失われて自分のことも見失ってしまう傾向にあります。
そして、具体的な目標を持っていない人は、「何のために毎日仕事(勉強)を頑張っているのだろう」と悩むことになり、現状を変えるきっかけを見つけるために自分探しをしたくなります。
他者評価が低い
基本的に自己評価が高い人は、他者評価が低かった場合の差に不満を感じてしまいがちです。そのため、自分を高く評価してくれる他者を求めて自分探しをしたくなってしまいます。
自己評価と他者評価のギャップに対する不満を解消するには、両者の評価の差を縮める必要があります。ただし他者評価を上げようと考えると、それ相応の努力が必要であることに加え、確実に評価が上がると断言できないので、自己評価を低くすることを検討した方が賢明かもしれません。
現状から逃げ出したい
「目の前にある問題や現状がつらくて逃げ出したい」「生きていることもつらくて仕方ない」という状況になると、現状から逃げ出したい衝動に駆られる人も出てきます。
例えば、仕事でミスを連発してしまったり、コミュニケーションを取ることが苦手で社内の人間関係をうまく構築できなかったりしたら、「ここは自分の居場所ではない」と、現状から逃げ出したい心理が働き自分探しに目が向いてしまうことになります。
自分探しの旅をする際に実践してほしいこと
現実逃避という動機づけによる自分探しの旅はあまり健全とは言えません。ただ、「自分を見つめ直す」ことを目的とするのであれば、明るい将来を構築するために必要な時間にもなります。
そこで、これから自分探しをしてみようと考えている人に実践してもらいたいことをまとめました。
プランド・ハプンスタンスに期待する
「プランド・ハプンスタンス」とはスタンフォード大学のジョン・D.・クランボルツ教授が提唱したキャリア論です。日本語では「計画された偶発性」などと訳されます。
その考え方とは「仕事をするにあたり明確なキャリアプランは必ずしも必要なく、偶然の出来事や予期せぬ出会いを味方に付けることでキャリアアップを図れる」というものです。
目の前にあることに全力で取り組み、その努力による結果に心境の変化を感じたり、その過程で出会った人たちから明るい将来を構築するためのヒントを得られたりする可能性があります。
本当にやりたいことは、ふいに降りてくるものではありません。立ち止まっていては見えるものも見えてこないので、行動を続けながら見つけていきましょう。
自分史を書く
歩んできた人生の道のりは、人それぞれ千差万別。自分が歩んできた道のりを振り返りながら、生きた証しを書き出していくことによって、「何でこんなに悩んでいたのだろう」と、迷いを晴らすきっかけになることがあります。
迷いが晴れれば新たに目標の再設定もしやすくなるので、ぜひ一度試してみましょう。
自分探しの旅は自分を知るためのステップ
自分探しの旅や自分探しによって、これまでの価値観が変わったり、思いもよらなかった自分のポテンシャルに気づけたりする可能性があります。
自分探しは自分を知るための大切なステップとも言えます。もしも人生に迷ったときは、自分探しの旅に出掛けてみるのもいいかもしれません。