月給15万円と聞くと月の給料が15万円と思ってしまいがちですが、手元に残るお金は違います。毎月のお給料からはどのようなものが差し引かれているのでしょうか。月給15万円の場合一人暮らしを行うことは可能かどうかや、節約についてもご紹介します。

  • 月給15万円の手取り額は? 一人暮らしの生活費イメージも紹介

    月給15万円の手取り額は? 一人暮らしの生活費イメージも紹介

月給15万円の手取り額は?

一般的に月給〇〇円といっても、その額がすべて手元に入るわけではありません。まずは、月給15万円の手取り額をご紹介します。

■「手取り」とは?

手取りとは基本給や手当など、会社から貰う「額面給与」から各種保険料や税金などの「控除額」が引かれたものを指します。給与明細をみてみると、実際に支給された額よりも低い金額が実際の支給額となっているはずです。これを「手取り」といいます。

■支給されるものと控除されるもの

実際に支給されるものをご紹介します。

(1)基本給
基本給は毎月支給される基本的な賃金です。ボーナスなどを計算するときの基準となります。

(2)各種手当
手当とは、基本給の別に支払われるものです。時間外労働手当や役職手当、交通費や住宅手当などが含まれます。中でも職務・役職手当や住宅手当などは給与の一部と見なされて課税の対象となります。

続いて、控除されるものをみてみましょう。

(1)健康保険料
病院で保険証を提示すると医療費が何割かの負担で済みます。会社で健康保険に入り、給料から自動的に健康保険料を支払っているからです。正社員や契約社員はもちろん、条件を満たせばアルバイトなどの短時間労働者でも健康保険に加入することができます。

(2)介護保険料
介護保険は介護施設などで受けるサービスにかかる費用を一部負担する制度です。一般的な企業であれば、40歳から入ることになります。

(3)厚生年金
20歳以上60歳未満の方が全員加入する「国民保険」に追加する形で加入する保険です。基本的には企業に勤める正社員が加入するものですが、健康保険料と同じように条件を満たせば短時間労働者でも加入することができます。厚生年金の料金は、4~6月に支払われる給与をベースにした金額とボーナスに対して保険料率をかけて算出されます。

(4)雇用保険料
雇用保険とは職を失った際、新たな仕事を探すための一定の期間必要な給付を行うことを目的とした保険です。つまり、仕事がなくなったときのための保険です。加入資格がありますが、ほとんどの正社員はこの条件を満たしています。

(5)住民税
住民税とは、都道府県や市が行政サービスを行うために支払う税金です。前年度の取得によって計算されます。

(6)所得税
取得税は個人の所得に対してかかる税金です。1年の総所得から所得控除を抜いた額で計算されます。

(7)その他 
会社によっては旅行の積み立てや組合費、貯蓄費が天引きされる場合があります。貯蓄では最終的に自分に返ってくることになりますが、思ってもみない料金が引かれている可能性もあります。一度どのようなものが引かれているのか確認してみるのもおすすめです。

もっと詳しく : 初任給が「想定より少ない」と感じるワケ - 今更聞けない、月給と手取りの違い

■月給15万の手取り額は約12万円

毎月の給与は上記のような社会保険料や税金が控除されます。計算方法は異なるため一概にはいえないですが、月給15万円の場合、手取り額は12万円前後になると考えておきましょう。

  • 「手取り」とは?

    月給と手取りは異なります。月給15万円の手取りは約12万円です。

月給15万円で一人暮らしは可能?

次に、月給15万円で一人暮らしを行うことはできるか考えてみましょう。一人暮らしでは月にどれくらいの費用がかかるのか、また月給15万円の場合どれくらいの費用をかけることができるのでしょうか。

■家賃の目安

一般的に家賃は手取りの1/3が適正だといわれています。実際には1/3以下に抑えた方が生活にゆとりを持たせることができるでしょう。月給15万円の場合、月の手取りは12万円です。簡単に計算すると、家賃は4万円以内に抑えるべきだといえます。家賃は住むところによっても変わります。

地方の場合は4万円でも駅に近く新しい条件のいい物件が見つかるかもしれません。地方都市などの場合は家賃が高くなるかもしれませんが、毎月支払う大きな出費です。無理せずに予算以内の物件を探して契約しましょう。

■食費の目安

手取りが12万円で家賃が4万円、現在手元に残っているのは8万円です。では、食費はどれくらいにするのが理想的なのでしょうか。光熱費や通信費などの固定費がさらにかかることを考えると、食費は大きな節約ポイントです。できるだけ自炊にし、3万円前後に抑えるようにしましょう。まかないを食べられる仕事などの場合はさらに食費を浮かせることができるかもしれません。

■水道・光熱費の目安

一人暮らしで避けられないのが水道・光熱費です。一人暮らしでかかる光熱費の平均は約1万円といわれています。料金を払えない場合は止められてしまい生活に支障が出てしまうので、月に1万円前後は確保して払い忘れのないようにしましょう。

■貯金をしてから一人暮らしをはじめよう

他にも生活していくには通信費や交際費、服を買ったり髪を切ったりするための美容代など、さまざまなお金がかかります。さらに、一人暮らしを行うためには引っ越しが必要となりますが、その費用も忘れてはいけません。住む場所や働き方にもよりますが、月給15万円の場合、節約が前提となります。一人暮らしをしたい! と思ったときには十分に貯金をし、計画を立てた上で引っ越しするようにしましょう。

  • 月給15万円で一人暮らしは可能?

    月給15万円でも一人暮らしは可能です。事前に貯金しておくことで生活も良くなるかも

月給15万円で貯金したい場合

月給15万円で貯金を行いたい場合は、節約をして生活に少しでも余裕を持たせる必要があります。貯金をしたい場合、どのような部分で生活費の見直しができるかご紹介します。

■携帯料金の見直し

まず初めに行いたいのが携帯料金の見直しです。

最近では大手キャリア3社だけではなく、UQモバイルや楽天モバイルなど格安SIMを使うことができる会社が多くあります。使っているスマホはそのままに、SIMだけを契約することができるので、一度検討してみてもいいでしょう。

また、電話料金は現在いくらのものを契約しているでしょうか。電話をLINEなどのアプリにするだけでも電話にかかる費用は抑えられるため、今よりも安い料金プランにできるかもしれません。

一度スマホにかかっている料金を見直すことで、思わぬ節約へとつながる可能性を秘めています。

■できるだけ自炊に

毎日確実に節約を行いたい場合は、自炊にするのがおすすめです。

毎日の食事を外食ばかりにしていると、思ったよりもお金がかかってしまいます。自炊をすることになるとスーパーでまとめ買いを行いますが、その際に自分の食費がいくらくらいなのかレシートによって可視化されます。

■家計簿アプリもおすすめ

他にも節約できる部分は生活のさまざまなところに紛れています。

自分がどのようなところでお金を使っているのか、どこで節約できるのかを把握するには家計簿をつけるのがいいでしょう。電卓を使ってノートにまとめるのはハードルが高いですが、今は無料の家計簿アプリも多くリリースされています。

レシートを写真に収めるだけでデータに残して記録してくれるなど、簡単にできるものも多いので、ダウンロードして始めてみるのもおすすめです。

  • 月給15万円で貯金したい場合

    生活を見直して少しでも節約を!

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自炊・携帯料金の見直し、家計簿による支出監理などの工夫を!

月給と手取り額は違うため、月給15万円の場合の手取りは約12万円となります。住む場所や生活スタイル、働き方によって異なりますが節約さえすれば一人暮らしも可能です。

携帯料金の見直しや自炊に挑戦、家計簿をつけて出費の可視化を行うことで節約し、毎日の暮らしを心穏やかに過ごせるようにしましょう。