現在は空前の低金利時代。住宅ローンもまた、各社から低金利を謳う商品が多数出ている。その一方で、折からのコロナ禍で先行きが非常に見通しにくくなっているのも事実だ。 マイナビニュース会員801人に「住宅ローンにまつわるアンケート」を行い、その結果を4回に分けご紹介したい。初回となる今回は、「住宅ローンの返済額や金利」について聞いてみた。
Q.あなたは現在、住宅ローンを利用していますか?
「はい」(41.2%)
「いいえ」(58.8%)
Q.月々の返済額はいくらですか?
1位「5万円以上~10万円未満」(56.7%)
2位「1万円以上~5万円未満」(18.5%)
3位「10万円以上~15万円未満」(17.6%)
4位「1万円未満」(3.9%)
5位「20万円以上」(2.4%)
6位「15万円以上~20万円未満」(0.9%)
Q.現在の住宅ローンの金利はどれくらいですか?(1世帯で複数組まれている方は安い方)
1位「1%以上~2%未満」(33.6%)
2位「1%未満」(32.1%)
3位「2%以上~3%未満」(20.6%)
4位「3%以上~4%未満」(7.3%)
5位「4%以上~5%未満」(2.7%)
6位「5%以上~6%未満」(2.1%)
7位「10%以上」(0.9%)
8位「6%以上~7%未満」(0.6%)
■総評
調査の結果、マイナビニュース会員のうち、現在、住宅ローンを利用しているという人は全体の41.2%。4割強の人が現在、住宅ローンを支払っているという結果となった。
これを既婚・未婚別で見てみると、既婚者の住宅ローン利用率は68.7%、未婚者では22.8%と、既婚者では7割近い人が住宅ローンを支払っているという結果に。当然のことながら、マイホームを実現した人は未婚者より既婚者のほうが多いということがうかがえる。
次に、月々の返済額を聞いた。その結果、「5万円以上~10万円未満」(56.7%)が半数以上の票を集めてトップとなった。以下、2位「1万円以上~5万円未満」(18.5%)、3位「10万円以上~15万円未満」(17.6%)と続くが、4位の「1万円未満」(3.9%)は、住宅ローンの月々の返済額としてはかなり少額で、内容が気になるところだ。
また少数ではあるものの、「20万円以上」(2.4%)という人もいて、その返済額の大きさに驚かされる。
マイホームを購入しようと決心する動機として、このまま賃貸で家賃を払い続けても、結局は自分のものにはならない、というポイントを重視する人は多いかもしれない。
その場合、住宅ローンの月々の返済額の目安としては、現在支払っている家賃と比べてどうか、という点が意識される。今回最多の回答となった「5万円以上~10万円未満」は、まさに「家賃並みの返済額」といえるかもしれない。
続けて、「現在の住宅ローンの金利はどれくらいですか?(1世帯で複数組まれている方は安い方)」と質問した。上位から順番に「1%以上~2%未満」(33.6%)、「1%未満」(32.1%)、「2%以上~3%未満」(20.6%)となり、このトップ3で全体の9割近く(86.3%)を占めている。中には「10%以上」(0.9%)との回答もあり、他人事ながら少々心配になる数字となっている。
住宅ローンの金利には大きく分けて「変動金利型」「全期間固定金利型」「固定期間選択型(当初固定金利型)」の3つがあり、それぞれメリットとデメリットが存在する。
一般的には、「変動金利型」は金利が低く設定されている反面、金利が変動し、上昇する可能性がある。「全期間固定金利型」は完済するまで金利が一定だが、金利は高く設定されている。「固定期間選択型」は一定期間は金利・返済額が変化しない代わりに、固定期間の終了後は金利相場の影響を受けるプランだ。
2020年10月の本稿執筆時では、「変動金利型」では0.4%前後、「全期間固定金利型」では1.0%前後、「固定期間選択型(10年)」は0.5~0.6%程度の商品が確認できる。政府のマイナス金利政策がもたらした影響で現在、全体に住宅金利はとても安くなっている印象だ。反面、住宅ローンの低金利が不動産価格の高騰を招いているという指摘もある。
住宅は一生に何度もない大きな買い物だけに、住宅ローンの選び方や借り換えなどは、その後の生活や人生に大きな影響を及ぼしかねない大きなテーマだ。今後のことは誰にもわからないものの、先々を見据えた賢い選択で、マイホームを快適に楽しみたいものだ。
調査時期: 2020年10月13日~2020年10月14日
調査対象: マイナビニュース男女会員
調査数: 801人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません