サラリーマンの街・新橋といえば、多くの飲食店がひしめき合うグルメタウンとしても知られている。日夜、ランチに飲み会にと様々な料理を楽しんでいる会社員の方も多いはず。そんな新橋に、あのジャイアント馬場さんが愛した数々の美食を満喫できるお店「ジャイアント馬場バル」があるって知ってた?
馬場さんの貴重なコレクションがずらり!
「ジャイアント馬場バル」の場所は、新橋駅日比谷口を出て3分ほど歩いたビルの地下1階。路地に入ると馬場さんのイラストが目印になっているからすぐにわかるはず。地上の入り口付近には馬場さんの手形が!早速自分の手を合わせてみると、やっぱりでけぇ~!この手形、じつは手を合わせるとある仕掛けが発動するのでお試しあれ。ところで、ジャイアント馬場さんといえば、世界最高峰の王座・NWA世界ヘビー級のベルトを3度巻くなど、国内のみならず世界を股にかけて活躍した日本を代表するプロレスラーで、テレビのバラエティ番組やCM出演などもあり、日本中の誰もが知る人物だ。惜しくも1999年に他界したものの、馬場さんが作ったプロレス界最古の歴史を持つ団体「全日本プロレス」のリングではレスラーたちが今も多くのファンに興奮と感動を与え続けている。
お店へと続く階段には、そんな馬場さんの歴史を知ることができるコレクションがズラリ、入り口では等身大フィギュアがお出迎え。店内には、新橋の路地裏にある地下とは思えない広々とした空間が広がっていた。
取材にご対応いただいたのは、馬場さんの奥様である馬場元子さん(2018年に他界)の姪を母に持つオーナーの緒方公俊さん。緒方さんは、親族として元子さんの遺志を継ぎ、昨年の没後20年を機にファンの方に馬場さんと触れ合える場を作りたいとの思いから催事や追悼興行を行ってきた。「自分も小6のときに馬場さんが他界したんですけど、30歳以下の方にとってジャイアント馬場という名前は知っていても、どんな人なのかわからない人も多いと思うんです。こういう飲食店をやることでフラッと入ってきてもらって、馬場さんがどういう人物なのかを知ってもらいたいという気持ちがありました。そこで馬場さんの21回目の祥月命日にあたる2020年1月31日にオープンしたのが「ジャイアント馬場バル」です」(緒方さん)。
馬場家の家庭料理を再現したメニュー
お店のコンセプトは、「馬場家へのご招待」。馬場さんが好んだ外食メニューや家庭で食べていた料理を再現したものを中心に、得意技の16文キックを約700gのハンバーグで表現した1日5食限定の名物メニュー「16文巨大ハンバーグ」(税別2,880円)や「16文チョップビール」(税別700円)といった、キャラクターをイメージしたユニークなものまで豊富にラインナップされている。今回は「16文巨大ハンバーグ」、「元子式コンソメ ビーフシチュー」(税別2,880円)、「馬場さんの好きなものサラダ中華風味」(税別1,280円)を実食させていただくことにした。
そしてなんと、取材中に全日本プロレス所属のプロレスラー、岡田佑介さんが来店!岡田選手は、元警察官という変わった経歴を持ち、2017年にデビューした27歳の新鋭レスラーだ。「ジャイアント馬場バル」には、友人・知人を招いて食事会なども度々おこなってきたという(最近はコロナ禍で自粛気味)。せっかくなので、岡田選手にも同席していただきつつ、いざ実食。
まずは「馬場さんの好きなものサラダ中華風味」から。お客さんやスタッフを馬場さんの家に招いた際には、馬場家の定番メニューだったという。松の実・豆腐・トマト・きゅうり・アボガドが入っており、食感の違いやピリ辛な中華風ドレッシングがクセになりそう。女性のお客さんにも喜ばれそうだ。
続いては「16文巨大ハンバーグ」。その巨大さもさることながら、ビーフ100%の肉の旨味がギュッと閉じ込められていて美味しい!そのままで食べても美味しいけれど、3種のソース(デミソース、おろしポン酢、サルサソース)をつけて食べても◎。サルサソースの辛みと酸味、デミソースのコク、おろしポン酢のあっさり感で、これはもしかしたらシェアしなくても1人でペロリと平らげてしまう人もいるのでは?
「元子式コンソメ ビーフシチュー」はちょっと珍しいコンソメで味付けしたビーフシチュー。肉と野菜の旨味が溶け出したスープがたまらなく美味。濃いめの味で、馬場家ではごはんにかけて食べるのが定番だったという。たしかにこれはごはんと合うはず。そして、肉がめちゃくちゃ柔らかい。相当な時間をかけてじっくり煮込んでいるようだ。
本当にどれも美味しくて大満足。と、ここで岡田選手から提案が。「僕の個人的なおすすめなんですけど、スペアリブがめっちゃ美味しいんですよ!是非食べてみてください!」ということで、「スペアリブ」(1P税別780円)を追加オーダー。スペアリブといえば骨に肉がついている、というイメージだが、馬場バルのスペアリブは肉がドーンとあって骨が少しついてる感じ。肉質がすごく柔らかくて、これ1つでも満足できるボリューム感、しかも食べ心地がよく意外とあっさり食べられる。食欲モリモリな20代の現役プロレスラーがおすすめするだけあって、めちゃくちゃ美味しかった。
そのほか、馬場さんの大好物だったという「プライムリブステーキ(約300g)」(税別3,880円)や、ホテルのレストランでお気に入りだったメニューを再現したデザート「アップルパンケーキ」(税別780円)等も。さらにコース料理もあるので、1人でもグループでも楽しめること間違いなし。
ちなみに現在、馬場バルを運営するH.J.T.Productionでは「馬場さんとふれ合える場所」として同店を存続させるためのクラウドファンディングを実施中。支援のリターンとして同店で利用できる食事券や秘蔵コレクションが用意されている。また、2020年10月26日~11月8日まで、エキュート東京八重洲エントランス特設スペースにてポップアップショップも開催されるので、こちらもSNSなどで要チェック。
本当に馬場家に招かれたようにくつろげる店内で、本格的で美味しい料理を堪能できる「ジャイアント馬場バル」。"王者の魂"が残された新橋の新グルメスポットに、プロレスファンもそうでない方も是非訪れてみてほしい。
●information
「ジャイアント馬場バル」
東京都港区新橋2-9-17 第二常盤ビル B1F
営業時間:
月~金:ランチ&カフェ11:30~15:00(LO.14:30)
ディナー:17:00~23:00(フードLO.22:00/ドリンクLO.22:30)
土日祝:16:00~22:00(フードLO.21:00/ドリンクLO.21:30)
休:無