スマホ決済だと財布を持ち歩くことなく、スマホ1つで支払いができます。以前はこれが便利だと思っていたのですが、スマホ1つと言ってもポケットに入れるとかなりの重量。もっと手軽に支払いができないものかと思った時に、「Garmin Pay」という選択肢が出てきました。

  • Garminの「Venu」。ウォッチフェースの種類が多いので選ぶのが楽しい。Garmin提供のものは無料

    Garminの「Venu」。ウォッチフェースの種類が多いので選ぶのが楽しい。Garmin提供のものは無料

Visaのタッチ決済対応店舗が増えた

決済機能のあるスマートウォッチとしては、Apple Payが利用できる「Apple Watch」が有名。とはいえ筆者のメイン端末であるAndroidスマホでも、Garmin Payが利用できる「Garmin」のほか、「Fitbit pay」が利用できる「Fitbit」、国内の電子マネーが利用できるソニーの「wena」シリーズなど、対応する決済機能付きスマートウォッチが増えてきました。

中でもGarminは、NFCを利用したタッチ式の決済機能・Garmin Payに対応したモデルが23種類(10月21日現在)もあり、女性向けのラインナップも用意。支払い方法はVisaのタッチ決済に加え、2020年5月下旬からは一部モデルでSuicaにも対応したので、真剣に「買い」の検討を始めたというワケです。

  • 最近では野外フェスのショップでも電子マネーを導入。ウォッチで支払えるのはとても便利

女性向けデザインの選択肢が◎

Garmin Payに登録できるVisaのタッチ決済対応のデビットカードは、JAPANネット銀行の「JNB Visaデビットカード」、ソニー銀行の「Sony Bank WALLET」、三菱UFJ銀行の「三菱UFJ-VISAデビットカード」の3つ。筆者は三菱UFJ銀行に口座があり、「三菱UFJ-VISAデビットカード」は年会費無料で利用できるので、この入会の手続きを行いました。

Garmin Payに対応したモデルは税別36,000円から、高いものでは税別163,000円とバリエーション豊富。23モデルの中から選んだのが、Suicaも登録できる「Venu Light Sand / Rose Gold」(49,800円)です。

ベゼルがローズゴールドというところがデザイン上の決め手。ホワイトのシリコンバンドとも相性が良くて、上品な印象が気に入りました。スマートウォッチは圧倒的に男性向けデザインのものが多いですが、こういったデザインのものが出てきているのは嬉しいですね。

Venu自体の機能としては、ウォーク、ラン、バイク、ゴルフ、スキー、ヨガ、ピラティスなど20以上のワークアウトが記録可能。1回の充電で約5日とバッテリーの持ちが良く、50mの防水対応。ずっと着けていられるので、睡眠や心拍、歩数、呼吸数、ストレスなど、自分の健康データが24時間しっかりチェックできます。中でもお気に入りは心拍データ。ウォッチ画面でも過去4時間の状況が確認できるので、意外な時に心拍数が上がったりと、見ていると面白いです。

  • 心拍データ。目的地までの往復を同じペースで歩いたつもりだったが、往路の方がはるかに心拍数が上昇していた

Garmin Payの決済機能をチェック

さてさて、メインの決済機能ですが、Garmin Payのウォレットには最大10枚のカードが登録できます。交通系ICカードは1枚まで。スマホにインストールした「Garmin Connect Mobile」アプリで、Venu」をペアリングして使用します。

支払い時には、ボタンを長押ししてコントロールメニューを表示。カードマークの「ウォレット」を選びます。そして4桁のパスワードを入力すると、登録しているカードが表示される仕組み。カードを複数、登録している時は画面をスワイプしてカードを選択。あとはリーダーにかざせば支払えます。

  • コントロールメニュー。決済の操作はカードマークの「ウォレット」(右上)で行う

  • 4桁のパスワードを入力。3回間違えるとロックされ、「Garmin Connect Mobile」アプリで解除することになる

  • 60秒以内にウォッチの画面をリーダーにかざすと支払いができる。デビットカードの支払いは即時の一括払い

  • 利用履歴は「Garmin Connect Mobile」アプリでチェックできる

最近ではVisaのタッチ決済が利用できる店舗が増え、大手コンビニはもちろん、筆者が利用するスーパーでも導入されました。一方、「Suica」は電車はもちろん、コンビニ、ファストフード、カフェなど、使える店舗が多いので、サイフやスマホがなくても、多くのお店で支払いができます。

  • 筆者の近所のスーパーで利用できる決済方法。Visaにコンタクトレスマークが付いているのがVisaのタッチ決済のこと

早速Suicaを登録! かざして通れる便利さを実感

Suicaを登録するには、「Garmin Connect Mobile」アプリで新規発行し、Google Payに登録しているクレジットカードやデビットカードからチャージします。このSuicaを「ラピッドパスカード」に設定すると、パスワードの入力をしなくても、かざすだけで決済が可能。電車の改札機などをスピーディーに通ることができます。

  • 丸型ウォッチの中に表示されるSuicaにワクワク

  • Suicaを「ラピッドパスカード」に設定しておくと、改札をウォッチのタッチだけで通れるのが便利

最初はちょっと気恥ずかしかったのですが、慣れてしまうととても便利。Garminさえはめていれば、ウォーキングやジョギング、近所のスーパーにも手ぶらで行けるのがラクチンです。究極のキャッシュレス決済はもしかしてスマホじゃなくて、決済端末を身に付けられるスマートウォッチなんじゃないかなーとまで思うほど、手軽さを実感しています。

Garminにはアクティビティやライフログなど、まだ筆者が使えていない機能がたくさんあるので、Garmin Payと共にじっくり使っていく予定です。

現金を使わず、手軽に支払えるキャッシュレス決済。多くの会社が独自のサービスを展開し、それぞれに強みを持っています。連載「モバイル決済ミニ情報」では、主にスマートフォンを使った決済サービスにまつわる小ネタを紹介していきます。