女優の多部未華子が主演した『私の家政夫ナギサさん』(7月7日~9月1日放送)と、俳優の綾野剛&星野源が主演した『MIU404』(6月26日~9月4日放送)のTBSドラマ2本が、ギャラクシー賞のテレビ部門9月度月間賞を受賞した。

  • (左から)多部未華子、綾野剛、星野源

同賞では『私の家政夫ナギサさん』について、「女性が職場でバリバリ働き、男性が家事全般をこなすという“逆転”は最近のホームドラマのトレンドだが、多部未華子と大森南朋の年齢差を超えた純愛ストーリーとして楽しめた。特に最近の多部未華子の充実ぶりは特筆すべきで、以前から片鱗を見せていたコメディエンヌとしての才能が本格的に開花した」と講評。

一方、『MIU404』については「息もつかせぬ場面展開の連続で、最後に予測不能な結論が毎回待っている野木亜紀子脚本と塚原あゆ子演出は、さすがだった。特に、9話(被害者女性の救出とドローンを使った殺人)から10話(ネットでフェイク動画を拡散させる犯罪)の展開が素晴らしかった。綾野剛と星野源のバディもこれまでにない刑事でユニークだった」と評価した。

さらに、小芝風花が主演したテレビ朝日系ドラマ『妖怪シェアハウス』(8月1日~9月19日放送)も受賞。「ポップな妖怪たちによるコメディというライトな入り口でありながら、根底にはフェミニズム的な問題意識が流れた脚本が秀逸。役者陣も個性豊かな妖怪たちを生き生きと演じ、抑圧され生きづらい社会のなかで、いかに自分の思うままに生きるのかを痛快に描いていた」と受賞理由が説明されている。

ギャラクシー賞は、放送批評懇談会が1963年に創設した、優秀番組・個人・団体を顕彰するもの。9月度はほかにも、NHK『ETV特集「基地の街にロックは流れて~嘉手納とコザの戦後史~」』(9月26日放送)が受賞した。