実践的な感染対策戦略
予算内で最適な対策を実行できるよう、運用予算内での対応から小規模修繕、設備更新、大規模改修とステップごとにご紹介します
1 運用予算内での対応
- 現在のメンテナンスの最適化
- 設備・予算で対応できる範囲での外気換気量の増加
- 制御システムの設定値の変更
- 装置に対応した、より粒子捕集効率の高い(MERV)フィルターを設置することで空気清浄効率を最大化
2 小規模修繕
- 点検結果に沿って改修を実施
- 高効率フィルターを収容するための、より深いフィルターラックを設置、それに伴い発生する高い静圧(ファンが作り出す圧力)損失に対応するためにファンモーターをアップグレード
- UV-C天井照明を設置し、室内空気を除菌
3 経年による設備更新
- 機器の交換または定期改修プランの変更
- HEPAフィルターの設置
- 低コストで実施できる外気供給量の増加(全熱交換器の導入)
- エアハンドリングユニットへのUV-Cライト設置
4 大規模改修
- リフォーム時の変更
- ダクトシステムの大型化で外気供給量を増加
- HEPAフィルターとUV-Cコンポーネントを搭載した新しいエアハンドリングユニットの設置
- 感染を制限するためのベンチューリバルブと室圧制御装置の設置
感染抑止につながるHVAC製品およびソリューション
Yorkエアハンドリングユニット
建物内の空気中の病原体を減らすには、換気ダンパーによるHVACシステムは外気供給を増加する必要があります。Yorkエアハンドリングユニットを使用することで、外気を最大限に利用し、汚染された空気を排出し、換気率や排気率を高めることができます。また、UV-Cライトを併用することで、エアハンドリングユニットから出る空気を除菌することができます。既存で備え付けられた加湿器と全熱交換器が、効果的な湿度管理をサポートします。
フィルター
効果的なエアフィルターは、感染抑止に欠かせません。フィルターを活用した空気清浄ソリューションには、高効率エアフィルター、HEPAフィルター、ポータブルHEPAソリューションなどがあり、これらを活用することで建物の用途変更に柔軟に対応できます。MERV 13-16の評価を取得したエアフィルターが推奨されており、これらは感染対策を強化すると同時にLEED®認証のポイント獲得にもつながります。これらの製品は、病院から商業オフィスビルまで幅広い施設に対し、優れた室内空気品質を提供します。
クリティカル環境制御
室圧、空気変化率、湿度、温度は、空気中の汚染物質を軽減し、医療施設や実験施設内の交差汚染を防ぐために不可欠な要素です。ジョンソンコントロールズのクリティカル環境制御製品には、タッチスクリーンモニターからベンチューリバルブまで、幅広い製品ラインナップを備えており、エンジニアがお客様のニーズに最も適したソリューションを選択するお手伝いします。
これらのコネクテッド製品を使用することで、遠隔操作による室内環境整備を可能にし、使用していない時間帯にはエネルギー効率の高い設定をプログラムすることができます。既存ビルへの導入にも対応しており、柔軟で回復力の高い施設を構築することができます。
殺菌UV-Cライト
殺菌照明ソリューションは、空気中の病原体を減らす感染対策の重要な一角を担います。適切な対策をとることで、施設の完全封鎖による影響や設備コストを最小限に抑え、既存施設にも導入できる包括的な殺菌照明製品パッケージを提供しています。ジョンソンコントロールズでは、お客様のニーズに合った最適なソリューションを選択するためのお手伝いをします。
Metasysビルオートメーションシステム
Metasysビルオートメーションシステムは、HVAC、照明、セキュリティシステムを単一のプラットフォーム上でシームレスに統合し、重要な情報を必要に応じて提供します。直観的操作を可能にするデザインで、作業時間を短縮し、迅速なトラブルシューティング、システム変更を可能にします。
シンプルで見やすいダッシュボードは、古いデバイスやオフラインのデバイスを識別します。改善を重ねて作られたプラットフォームは、パンデミック時に制御シーケンスを調整し、陰圧制御への変更が必要な場合も迅速に対応することが可能です。