ファミリーマートは特撰ガトーショコラで有名な「ケンズカフェ東京」の氏家健治シェフとともに作り上げた、原材料からこだわったオリジナルチョコレートを使用した新商品を13日より発売する。
コンビニスイーツの中でも定番人気を誇るチョコレート商品。6日に開催された試食会では、商品開発を監修した氏家健治シェフがその特徴や魅力、開発秘話などを語った。
独自に開発された厳選チョコレート
ホテルオークラ東京など高級店での修行を経て、1998年に有名店「ケンズカフェ東京」を開店した氏家シェフが、チョコレートを原料から見直し、構想から5年、商品開発だけで丸2年かけて完成させたという今回の新商品。
その最大の特徴は世界的に流通量が少なく、一般的なパティスリーなどでも入手しにくい"flavor bean"と呼ばれるカカオ豆の品種を使って、独自に開発した「エクアドルスペシャル」というチョコレートを使用している点だ。
「『エクアドルスペシャル』は芳醇な香りと風味を持つ『アリバ種』というカカオ豆から作られたチョコレートで、このクラスのカカオ豆から作られたチョコレートをコンビニで商品化することはまず前例がありません。厳選されたコーヒー豆を使ったスペシャルティコーヒーと同様、旨味や甘さ・香りのある特別なカカオ豆を使うと、余計な砂糖を入れたり、あまり深く焙煎したりする必要がありません。そのため豆本来の個性や繊細な味わいをより表現しやすくなるんです」
実際にチョコレート原料「エクアドルスペシャル」を口にしてみると、普段よく口にするようなチョコレートよりも、香りが華やかで、口当たりもより滑らかな印象だ。
「後からグッとくるような豆本来の美味しさや香り、濃厚すぎない優しい後味や余韻のきれいさといった、素材を生かした上質なチョコレートならではの味わいが感じられるかと思います。これ程の材料を使った商品を100円台で楽しめるという、本来あり得ないことを実現したのが今回の商品です」
しっかり甘くてクドすぎないチョコスイーツの数々
そんな「エクアドルスペシャル」をコンビニスイーツへと落とし込み、半生菓子商品では「ガトーショコラ」、「チョコがけバウムクーヘン」、「ショコラタルト」の3品を展開する。
"あふれるカカオの香り"というシリーズ名が付けられている通り、いずれの商品も袋を開けたときに広がるカカオの香りがまず特徴的だが、特にイチオシなのが本格的かつ濃厚な「ガトーショコラ」(税込198円)。鼻に抜ける濃厚なカカオの香りや、程よい甘さを引き出すため、じっくりと焼き上げているという。
「チョコがけバウムクーヘン」(税込190円)は、チョコレートを混ぜ込んだバームクーヘンの表面をチョコレートでコーティングした贅沢な一品。外掛けのチョコレートに今回のエクアドル産チョコレートを使用しており、しっとりとした食感でチョコレートと一緒に生地自体の重すぎない美味しさも伝わる。
3品目の「ショコラタルト」(税込180円)はサクサクとしたタルト皿の上に、「エクアドルスペシャル」を配合した濃厚なタルトフィリングを重ね、アーモンドナッツをトッピング。ナッツやタルト生地の食感のアクセント、上品かつしっかりとした甘さを楽しめる仕上がりとなっている。
またチルドデザートでは、口溶けの良いクリームやプリン、ムースなどに、今回開発したチョコレートを使い、よりカカオの風味やチョコレートそのものの味を際立たせたという。
「濃厚ショコラエクレール」(税込178円)では、クドくなりがちな中のショコラカスタードに「エクアドルスペシャル」を100%使用。
本格的な濃厚チョコレートスイーツながら見た目以上にすっきりとした味わいで、一本まるまる飽きずに食べられる。ワンハンドの手軽さも人気を後押ししそうな商品だ。
一方、「メルティショコラ」(税込248円)は、なめらかでとろける食感の濃厚なショコラプリンの上にふんわりとしたショコラクリームを合わせ、2層の異なる食感を堪能できる贅沢なショコラスイーツ。2018年冬の発売以来、非常に女性人気の高い商品だが、2層構造のプリンとクリームにエクアドル産チョコレートを使うことで味わいに深みや、チョコレートの濃厚さがより増したようだ。
なお、今回紹介した5つの商品では商品中チョコレートの3割前後の比率で「エクアドルスペシャル」を使用している。いずれも10月13日発売(西日本での半生菓子3品の発売は20日の予定)なので、ぜひその味を楽しんでもらいたい。
※価格は全て消費税8%にて記載