10月1~3日、第104回日本陸上競技選手権大会が、デンカビッグスワンスタジアム(新潟県新潟市)で開催された。十分な感染症対策を行い、2,000名(新潟県内在住者限定)の観客を受け入れた有観客試合。今回はライブ配信(大会2日目まで)も行われ、全国の陸上ファンが見守る中、3日間にわたる熱戦が繰り広げられた。
大会1日目(10月1日)の開催種目は、男子100m(予選・準決勝)、400m・1,500m・400mH(予選)、砲丸投・やり投(決勝)。女子100m(予選・準決勝)、400m・1,500m(予選)、走高跳・走幅跳・棒高跳・砲丸投・やり投(決勝)。
男子100メートル準決勝では、多田修平選手が全体トップとなる10秒23をマークし、翌2日に行われる決勝に駒を進めた。ケンブリッジ飛鳥選手(10秒23)、桐生祥秀選手(10秒27)も決勝進出を決めた。
男子やり投では、新井涼平選手が、81メートル57を記録して大会7連覇を達成。女子やり投は、佐藤友佳選手が日本記録保持者の北口榛花選手を抑え、59メートル32で優勝した。女子走幅跳は高良彩花選手が6メートル32を記録して優勝した。
2日目(10月2日)の開催種目は、男子100m・400m・1,500m・400mH(決勝)、200m・800m(予選)、110mH(予選・準決勝)、走幅跳・棒高跳(決勝)、ハンマー投(決勝/デンカスワンフィールド)。女子100m・400m・1,500m(決勝)、200m・800m・400mH(予選)、100mH(予選・準決勝)、三段跳(決勝)、ハンマー投(決勝/デンカスワンフィールド)。
男子100メートル決勝では、桐生祥秀選手が10秒27を記録し、2度目の優勝を飾った。ケンブリッジ飛鳥選手は2位(10秒28)、3位は小池祐貴選手(10秒30)。開催初日に、10秒23をマークした多田修平選手は惜しくも5位(10秒34)となった。走幅跳では、津波響樹選手が7メートル99で優勝した。
女子100メートルは兒玉芽生選手が11秒36で優勝。400メートルは、青山聖佳選手が53秒55で同大会の連覇を決めた。女子1,500メートルは、日本記録を持つ田中希実選手が4分10秒21で優勝した。
最終日となる10月3日。開催種目は、男子200m・800m・110mH・走高跳・三段跳(決勝)、円盤投(決勝/デンカスワンフィールド)。女子200m・800m・100mH・400mH(決勝)、円盤投(決勝/デンカスワンフィールド)。
男子200メートルは、飯塚翔太選手が20秒75をマークし、2年ぶり4度目の優勝を決めた。男子円盤投で優勝したのは、日本記録保持者である堤雄司選手。堤選手にとって、7度目となる優勝となる。男子走高跳では、2メートル30を記録した真野友博選手が優勝した。
女子200メートル決勝では、鶴田玲美選手が23秒17で優勝を手にした。女子800メートルは、川田朱夏選手が優勝。女子1,500メートルで優勝した田中希実選手は同大会2冠を狙い戦いに挑んだが、惜しくも4位に終わった。女子100メートルハードルは、日本記録保持者の寺田明日香選手を抑え、青木益未選手が優勝を決めた。
男子円盤投で7回目の優勝を飾った堤雄司選手は「記録的には去年より下がったが、コロナウイルスの影響で試合が中断されて、再開してからすごくコンディション的に難しく、あまり結果を出せない試合が続いていた。そのなかで自分のやるべきことをやった結果の今日の結果。結果についてはすごく満足している」とコメントした。
新型コロナウイルスの影響で、無観客試合も多かった今シーズンだが、今回は有観客で実施。男子200mを制覇した飯塚翔太選手は、「2年ぶりの優勝。嬉しい。改めてお客さんがいるなかでの試合が、こんなに楽しいものなんだということを認識した」と語った。
同大会では、久光製薬が協賛企業として参画した。会場内には同社の「東京2020協賛ブース」も設置。「エアーサロンパス」シリーズのイメージキャラクターでもあるケンブリッジ飛鳥選手のパネルが用意されたフォトスポットのコーナーも設置され、多くの来場者が訪れた。