俳優の陣内孝則が、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜20:00~)で堺の豪商にして当代髄一の茶人のひとり・今井宗久役を演じている。きょう11日放送の第27回のサブタイトルは「宗久の約束」。名前が入っている重要な回を前に、陣内が役作りや撮影の裏話について語った。
陣内は「今井宗久を演じる前に、まず監督に言われたのが『お金が大好きなアウトレイジ』を演じてほしいということでした。武家商人であり茶人ですので、戦国時代を生き抜く強さと、物事に動じない品性のようなものを演じることができたらと思っています。影ながら時代をプロデュースしているフィクサー感を出していきたいです」と役作りについて語る。
そして、「第27回では、お茶を点てながら長ゼリフを言うシーンがあります。コロナ禍で撮影が中断したため、そのシーンの収録まで3カ月くらい時間がありましたので、家ですごく練習しました。どう転んでもセリフは忘れないというくらい、マネージャーを相手にセリフの練習もしまして、この1シーンで舞台以上に練習しました(笑)」と、第27回の出演シーンの裏話を紹介。
「茶道指導の先生の所作は一朝一夕では出せない深みがあり、そこには及びませんが、僕の俳優人生の中では最高のシーンになっているのではないかと思います。是非ご注目いただきたいと思います」とアピールしている。
また、「これまでいろんな方が明智光秀を演じてきましたが、『麒麟がくる』では、また新しい長谷川博己さん独自の明智光秀像が作られていると思います。光秀が戦国の場面場面を渡り歩く新鮮な姿で描かれていて、とても面白いですね。また染谷将太さん演じる信長を見て、『こういう切り口があったのか。なるほど』と、すごく感心しました」と長谷川演じる光秀と染谷演じる信長に触れ、「今回の大河ドラマは、脚本はもちろん、キャラクターの描かれ方など、これまでにない新しさを感じます。どのキャラクターも生き生きとしていて、墨色の世界から、天然色の映画になったようなイメージを受けました」と語った。