人と接することが好きであれば、一度は接客業での就職やアルバイトを考えたことがあるのでは。 一方で、お客から過度な要求や理不尽なクレームを受けてしまう「カスタマーハラスメント」、通称「カスハラ」が社会問題として話題にのぼることも。
今回、マイナビニュースでは「接客で受けたひどいクレーム」というテーマでアンケートを実施。具体的なエピソードを聞きました。
割合は?
まず、接客業の経験者だと答えた218人に対し、「カスタマーハラスメントと思われる体験や「これはひどい」と思うような要求をお客さんから受けたことがありますか?」と聞いてみたところ、65.6%の143人が「ある」と回答。「ない」と答えた75人を上回る結果に。
今回の調査では、接客業経験者の約3分の2がカスタマーハラスメントを経験していたことが分かりました。
「無料で大盛りにしろ」
具体的なエピソードを見ていきましょう。まず多かったのが、サービス外の要求、有料のものを無理やり無料で提供するように促すなどの行為です。
「牛丼屋にて、メニューにないものばかりを注文しようとするので、お断りしたら、目の前にあったしょうゆのビンを投げつけられた」(45歳・大分県)
「商品の宅配でついでにタバコを買ってきてくれと頼まれた」(52歳・山形県)
「無料で大盛りにしろと言われた」(40歳・埼玉県)
他にも「無料サービスの窓ふきのぞうきんを有料洗車用のタオルでするよう怒鳴られ強要された。お金は払ってくれなかった」(47歳・山形県)など同様の声が複数上がりました。
「できないなら土下座しろ」
他に目立ったのが、土下座や謝罪の強要です。
「人格や性格を真っ向から否定する暴言を言われた。土下座も強制された」(31歳・埼玉県)
「料理がまずい、思ってた量より少ないから料理代をタダにしろ。できないなら土下座しろ。土下座する頭からビールをかけられた」(39歳・熊本県)
「自分で酒をこぼしたお客が、どうしてくれるんだと恫喝、土下座させられた」(40歳・広島県)
どんな理由があったとしても、土下座を強要することで何かが解決するとはとても思えません……。
その他
「イベントに出演中のアーティストがサングラスを掛けっぱなしなのは無礼なので今すぐ外せと激怒された」(57歳・東京都)
「支払いの際にお金を投げつけられた」(42歳・三重県)
「期限が切れている割引クーポンを強引に使えるよう言ってきた」(45歳・宮城県)
「“小学生以下対象”と明記してあるのに、お子様サイズのメニューを頼まれた」(40歳・鹿児島県)
大声での恫喝や過度な要求は、脅迫や強要として刑法に触れる可能性も。サービスを提供する側も、される側も、お互い気持ちよくいられるためにできることは何でしょうか。
調査時期: 2020年10月9日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 317人
調査方法: インターネットログイン式アンケート