ソニーは、楽器の収音に適したペンシル型のハイレゾ楽曲制作向けコンデンサマイクに、ステレオペアモデルを追加。10月23日に発売する。価格はオープンプライス。店頭価格(税別)は、単一指向性の「ECM-100UMP」が199,000円前後、全指向性の「ECM-100NMP」が223,000円前後を見込む。
50kHzまでフラットに伸びる周波数特性をもつ自社製ペンシルマイク「ECM-100U」(単品の直販価格:税別99,880円)、「ECM-100N」(同111,880円)のステレオペアモデル。型番末尾にMPがつく今回の新製品は、ステレオマッチドペアの2本構成となっている。
ソニーでは、コロナ禍の影響が音楽制作の現場にも及び、宅録や遠隔セッションの需要が高まる中で、ホームスタジオ環境で商用音源に使えるプロを視野に入れたレコーディングマイク“100シリーズ”が注目を集めていると説明。楽曲のレコーディングやトラッキングにおいて、マイクは単独よりもステレオで使うケースが多く、特性のマッチングが取れていること(レベルやイコライザーの修正なしに、マイキングだけで正確なステレオ収録ができること)は、ペアでマイクを求めるプロエンジニアの基本要望でもあることから、新たに「ECM-100UMP」と「ECM-100NMP」を用意した。
どちらも楽器の特性を活かした収録が行え、単一指向タイプは「楽器が持つオリジナルな特長を色付けなく収音できる」のが特徴。全指向タイプは「空間に響く音を色付けなく収音できる」という。いずれもマイク本体に加えて、ホルダーやウインドスクリーン、スタンドアダプタ(W3/8 - NS5/8)、キャリングケースなどが付属する。
なお、100シリーズ(2018年発売)は、ソニーのレコーディングマイクとして26年ぶりに発売された音楽収録向けのマイクで、上述の「ECM-100U」、「ECM-100N」のほかにボーカル向けのサイドアドレス「C-100」(同156,880円)も用意。いずれもCDを超えるハイレゾ音質で、20Hz〜50kHzまで減衰せず収録できるよう設計しており、音質はソニー・ミュージックスタジオ(SMS)やソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の協力を得て調整。設計・生産は、従来のCD制作向けマイク「C-800G」(販売終了)を生産してきたソニー・太陽(大分県)が行っている。