ピクチャ・イン・ピクチャといえば、動画をアプリ画面に重ねて表示する機能のこと。早い話が、アプリを操作中にビデオを"ながら見"するための機能で、iOS 9以降のiPadシリーズでサポートされています。
そのピクチャ・イン・ピクチャが、iOS 14以降のiPhoneでも利用できるようになりました。あらかじめ『設定』→「一般」→「ピクチャ・イン・ピクチャ」画面にある「ピクチャ・イン・ピクチャを自動的に開始」スイッチをオンにしておき、動画アプリでビデオをフルスクリーン再生すると、四角の枠の中に矢印があるボタン(PiPボタン)が画面左上に表示されます。それをタップすれば、ビデオが小さなウインドウに縮小して画面の隅に移動し、ピクチャ・イン・ピクチャモードが開始されます。
ただし、動画再生機能を備えたアプリのすべてがピクチャ・イン・ピクチャに対応しているわけではありません。2020年10月現在、「Apple TV」のほか「FaceTime」など数種に限られ、「YouTube」のように対応しないアプリのほうが多数派です。
YouTubeにかぎっていえば、ピクチャ・イン・ピクチャで視聴できない方法がないわけではありません。SafariでYouTube(www.youtube.com)にアクセスし、動画をフルスクリーンで再生すれば、画面左上にPiPボタンが現れます。
もっとも、iOS 14が公開された直後にはYouTubeアプリでもピクチャ・イン・ピクチャを使えたものの、その後アプリの仕様変更により使えなくなったという経緯があります。アプリの仕様次第の部分があるため、これからも変更はあるかもしれません。