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【この記事のエキスパート】
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務:山野辺 祥子
武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。
音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。
現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。
クラリネットを演奏するうえで、マウスピースは音を左右する重要なパーツ。ヤマハやバンドレン、クランポンなど、各メーカーからさまざまなマウスピースが販売されています。ここでは、クラリネットマウスピースのおすすめと選び方をご紹介。B40とB45の違い、パッチの貼り方も解説します。
クラリネットマウスピースの選び方
それでは、クラリネットマウスピースの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】まずはクラリネットの種類をチェック!
【2】クラリネットマウスピースの材質も確認しよう
【3】ティップオープニングは吹きやすいものを
【4】フェイシングをチェック
【5】なるべく試奏してみるのがベスト
上記の5つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】まずはクラリネットの種類をチェック!
クラリネットには、さまざまな種類があります。一般的によく使われるのがB♭管になりますが、そのほかにもバスクラリネットや音域の高いE♭クラリネットなどがあります。
これらは種類ごとに大きさが違うので、はめられるマウスピースも異なってきます。購入の際、「B♭クラリネット用」や「バスクラリネット用」など表記されていますので、自分の持っている種類に合ったマウスピースを選びましょう。
【2】クラリネットマウスピースの材質も確認しよう
クラリネットマウスピースの材質もさまざまあります。よく使われるエボナイトから、クリスタルガラスと行った変わり種まであり、それぞれ材質ごとに特徴が違うので、チェックしましょう!
▼スタンダードな「エボナイト」
クラリネットマウスピースでよく使われるのが、「エボナイト」という材質です。天然ゴムに硫黄を混ぜ、長時間加熱して作られる素材です。硬度は金属並みにかたいですが、音までかたくなるということではありません。
出音は素直で、クラリネットらしい音を奏でることができます。クラリネットのマウスピース選びでどれを選んでいいかわからない場合は、まずエボナイトを選ぶのがおすすめです。
▼音が鳴りやすい「フェノール樹脂」
フェノール樹脂などの樹脂で作られたマウスピースもあります。こちらは音が鳴りやすく吹いたときの反応も早いことが特徴。初心者にとってはぴったりの材質です。
加工もしやすく、透明なものからカラフルなものまでさまざまあり、ちょっと人と違ったマウスピースを使ってみたい方にもいいかもしれません。マウスピースの個体差も少ないのですが、傷みやすいのが難点です。
▼繊細な表現をしたいなら「クリスタルガラス」
クラリネットマウスピースをおしゃれにしたいという人は、透明ボディのクリスタルガラスがいいでしょう。見た目の美しさもさることながら、音色も明るくすっきりとしており、こまかいニュアンスもつけやすいので繊細な表現を得意としています。
なお、吹くときにある程度強く吹かないときちんと鳴ってくれないため、技量が必要です。ガラス製で割れやすい点にも注意が必要でしょう。
【3】ティップオープニングは吹きやすいものを
ティップオープニングとは、リードとマウスピースの先端の息が入っていく隙間のことを指します。狭いマウスピースであれば少ない音で効率よく鳴らすことができる一方、派手な大きい音が鳴らしにくい特徴があります。
逆に、広いマウスピースであれば大きな音は鳴らしやすい一方、息がたくさん必要なので疲れやすく音が不安定になりやすいという特徴があります。こちらは吹きやすさに個人差が出るので、自分の吹きやすいものを選ぶといいでしょう。
【4】フェイシングをチェック
フェイシングとは、マウスピースの先端からリードが接するところまでの長さのことをいいます。大きく分けてショート・ミディアム・ロングの3つの種類があり、短いものは明るい音、長くなるとやわらかい音を奏でることができます。
また長さのほか、カーブの角度や形状でも音が変わってきます。表情豊かな音を鳴らしたいという人は長いフェイシングのほうがいいでしょう。
【5】なるべく試奏してみるのがベスト
マウスピースは手作業で作られることが多く、個体差が出やすいものです。同じモデルのマウスピースであっても吹き心地や音に差があります。
最近はネットで国内外メーカーのクラリネットマウスピースを購入できますが、できるかぎり楽器屋さんに出向いて試奏をして吹きやすいものをチョイスするのがいいでしょう。
クラリネットを楽しく演奏するための大事なものなので、ぜひ「これだ!」と思うものを選んでください。
元大手楽器メーカー勤務がアドバイス
マウスピースは求める音色が出せるものを選ぼう
【エキスパートのコメント】
クラリネットをはじめたきっかけが部活動という方もいらっしゃるでしょう。その場合「楽器は借りて練習する」ことも多くなりますが、口をつけるマウスピースは、できればご自身のものを用意したいものですね。
選ぶ際は、くわえやすい形状で、求める音が出しやすいマウスピースを探すことをおすすめします。口コミなどもこまかくチェックして希望に合う一本を見つけてください。