エスティ ローダー グループは10月1日から、「エスティ ローダー グループ 2020 乳がんキャンペーン」を実施している。

定期的に乳がんの検診を

キックオフイベントとして行われたオンラインセミナーに、乳がんの研究を行う一般社団法人JBCRG理事の清水千佳子医師が登壇。乳がんについての基礎知識やセルフチェックの方法を解説した。

  • 一般社団法人JBCRG理事の清水千佳子医師(右)

最新のがん統計(国立がん研究センター がん情報サービス)によると、乳がんは女性のがんの中で最も多く、女性の現在の発症率は11人に1人。男女合わせても日本で4番目に発症率が高く、男性でも乳がんになる可能性がある。

「早期発見とは、がんが小さいうちに発見すること。がんが小さいうちに見つけられると治る可能性が高くなります。 定期的に検診を受けましょう。国内で推奨されているのは マンモグラフィ検査。40~75歳の女性は2年に1回検診を」(清水医師)

検診をくぐりぬけて発症するがんもある。セルフチェックを習慣化し、気になる変化があればすぐに医療機関へ相談することが重要とのこと。

乳がんのセルフチェック

・鏡の前に立ち、目で確かめます。乳房に「腫れ」や「ひきつれ」はありませんか? 乳房の形や大きさ、乳頭の向きや陥凹に、右と左に差はありませんか?

  • 鏡の前でチェック

・入浴中に、人差し指、中指、薬指の3本の指を使って、つままずに調べます。乳房に固まりやしこりはありませんか? 乳首をつまんで、 血液混じりの分泌がないかも調べます。

  • 入浴中にチェック

・あおむけや横に寝た状態で調べると、 より分かりやすい場合があります。

  • あおむけや横に寝た状態でチェック

SNSシェアや支援製品の購入で寄付も

1992年、元エスティ ローダー グループ シニア コーポレート ヴァイス プレジデントの故エヴリン H. ローダー氏が創設した「乳がんキャンペーン」。その象徴に選ばれたのは、女性一人ひとりに乳房を思いやる心を伝えるピンクのリボン。

  • 「Pink Ribbon in Your Hand」

今では世界70カ国以上で展開される活動となり、現在までに寄付金総額8,900万ドル、そのうち7,300万ドルが「米国乳がん研究基金(BCRF)」を通じて293の医療プロジェクトに活用されているという。

同グループでは、毎年10月を乳がんキャンペーン月間と定め、 啓発メッセージの発信や支援製品の収益金による寄付活動を通じて乳がん研究をサポートしている。

キャンペーン28年目となる今年は、「一本のリボンが結ぶ、 リボンを超えた絆。 」がテーマ。11月30日まで、スマートフォンで誰でも手軽にピンクリボン活動に参加できる「Pink Ribbon in Your Hand」を展開している。

特設サイトから手のひらをスマートフォンで撮影すると、AIが手のしわから見つけたピンクリボンが浮かび上がる。その画像を「#乳がんのない世界へ」と「#TimeToEndBreastCancer」のハッシュタグをつけてSNS上でシェアすることで一定金額が寄付となる。

また、キャンペーン支援製品をエスティローダーグループの8ブランドで展開。10月1日にエスティ ローダー グループ8ブランド(アラミス/ラボ シリーズ、アヴェダ、ボビイ ブラウン、クリニーク、ドゥ・ラ・メール、ジョー マローン ロンドン、エスティ ローダー、トム フォード ビューティ)にてキャンペーン支援製品の販売を開始した。 収益の一部は、 米国乳がん研究基金やJBCRG等を通して医療研究に役立てられる。一部限定製品は、 無くなり次第終了。

  • 「Pink Ribbon in Your Hand」

同グループ代表取締役社長のマシューグラウドン氏は、「この時代において、医療研究だけでなく、現在乳がんと闘っている人たち、適切な医療を受けられない立場にある人たち、そして最前線で毎日働く医師、看護師、介護者を支援していくことの重要性を再認識しています」とコメントしている。