米NVIDIAは10月5日(現地時間)、ワークステーション向けGPU「NVIDIA RTX A6000」と、サーバ/データセンター向けGPU「NVIDIA A40」を発表した。ともにAmpereアーキテクチャがベース。RTX A6000は12月中旬にカードの出荷を開始し、A40は2021年初頭に搭載システムの展開が始まる予定だ。

  • 米国時間の10月5日に開幕、10月9日まで開催中のGPU Technology Conference 2020より。RTX A6000とA40を公開するNVIDIAのJensen Huang(ジェンスン・フアン) CEO

    米国時間の10月5日に開幕、10月9日まで開催中のGPU Technology Conference 2020より。RTX A6000とA40を公開するNVIDIAのJensen Huang(ジェンスン・フアン) CEO

NVIDIA RTX A6000

「NVIDIA RTX A6000」は、従来のQuadro RTXを置き換えるかたちでワークステーション向けに提供される新GPUだ。コンシューマ向けのGeForce RTX 30シリーズと同じ、Samsungの8nmプロセスで製造されるAmpereアーキテクチャのGA102コアがベースと見られるが、CUDAコア数や動作クロック、VRAM容量がGeForce RTX 3090と比べても引き上げられており、単精度の浮動小数点演算性能は最大40TFLOSに達するとしている。

現在公開されている主な仕様は以下の通り。

  • GPUコア:Ampere (Samsung 8nm)
  • トランジスタ数:283億個
  • ダイサイズ:628.4平方mm
  • CUDAコア数:10,752基
  • Tensorコア数:336基
  • RTコア数:84基
  • メモリタイプ:48GB GDDR6 ECC
  • メモリ帯域:768GB/秒 (384bit接続)
  • 消費電力:300W
  • バスインタフェース:PCI Express 4.0 x16
  • 映像出力:DisplayPort 1.4×4系統
  • NVIDIA RTX A6000

NVIDIA A40

「NVIDIA A40」もGA102コアがベースで、スペックはRTX A6000に近いが、浮動小数点演算性能は最大38TFLOSとやや下がっているため、動作クロックの上限がRTX A6000よりも低いものと考えられる。A40の現在公開されている主な仕様は以下の通り。

  • GPUコア:Ampere (Samsung 8nm)
  • トランジスタ数:283億個
  • ダイサイズ:628.4平方mm
  • CUDAコア数:10,752基
  • Tensorコア数:336基
  • RTコア数:84基
  • メモリタイプ:48GB GDDR6 ECC
  • メモリ帯域:696GB/秒 (384bit接続)
  • 消費電力:300W
  • バスインタフェース:PCI Express 4.0 x16
  • 映像出力:DisplayPort 1.4×3系統

GeForce GPUと同様に冷却ファンを備える一般的なグラフィックスカードのかたちで提供されるRTX A6000とは異なり、A40にはヒートシンクのみを備えるパッシブ冷却方式のカードが採用されている。サーバ/データセンター向けのA40は、別途冷却機構のもうけられた大規模システムへ搭載される前提のためだ。一方で、A40にも3系統のDisplayPort出力が用意されており、画面出力のニーズにも対応できるようになっている。

  • NVIDIA A40