複数のウェブサービスを連携させ、操作を自動化できるサービスと言えば「IFTTT(イフト)」が有名だが、そのIFTTTはこの10月からサブスクリプションプランの導入と並行し、無料プランで利用できるレシピの数を3つまでに縮小することを発表した。
本格的に活用しているユーザにとってはなかなか厳しい制限であり、これを機会に一部を別のサービスに移行させたり、あるいはまるごと乗り換えることを検討している人もいるだろう。今回はIFTTT以外で、ウェブサービスを連携させる機能を備えた同等サービスを、IFTTTとの違いを中心に紹介する。
連携サービスの多さが群を抜く「Zapier」
「Zapier」は、Zapierが運営する独立系の自動化サービス。今回紹介する中ではもっとも老舗のサービスで、海外ではIFTTTに次いで知名度も高く、そのぶん利用者も多い。連携サービスは1,000を超えるほか、「ZAP」と呼ばれるフローの数も多数のプリセットが用意されている。
IFTTTと同様に日本語化はされていないがインターフェイスは英語でも分かりやすく、IFTTTからの移行を考えるのであれば一番手の候補といえる。フリープランは5ZAPまで、月100タスクまでという制限があるほか、有料版でしか連携できないサービスもある。
大手の安心感がある「Microsoft Power Automate」
「Microsoft Power Automate」は、Microsoftが運営する自動化サービス。今回紹介する中では比較的歴史が浅く、当初は「Microsoft Flow」という名称で提供されていた。連携サービスは約400、テンプレート名やその説明も日本語化されている割合が高く導入のハードルは低い。
Microsoftのサービスに強みを持ち、パーソナルユースおよびスマートホームの色が濃いIFTTTに比べると法人利用でのワークフロー自動化の性格が強い。価格体系は非常に複雑だが、試用を前提としたFreeプランも用意されている。
トップページや解説が日本語化された「Zoho Flow」
「Zoho Flow」は、ゾーホージャパンが運営する自動化サービス。2018年開始と歴史は比較的新しいが、連携サービスは500以上と一定の数があり、またプリセットされているフローの数も多い。フロー名やその説明は英語のままだが、トップページやフロー自作のための説明は日本語化されている。
無料版では5フロー月間100タスクまでという制限がある。Microsoft To-Doのような比較的新しいサービスにも対応する一方、日本発のサービスにはあまり対応しない。また試した限りではサーバのレスポンスが前述の2つに比べるとやや遅い印象だ。