映画『浅田家!』(10月2日公開)の公開初日舞台挨拶が2日に都内で行われ、二宮和也、黒木華、風吹ジュン、平田満、妻夫木聡、浅田政志(原案)、中野量太監督が登場した。
同作は写真家・浅田政志とその家族を映画化した映画。4人家族の次男として生まれた政志(二宮和也)が、家族それぞれが“なりたかった自分”をテーマにコスプレで家族写真を収めた写真集「浅田家」が、第34回木村伊兵衛写真賞を受賞しプロとして活動を始めた最中、東日本大震災が起こる。政志は津波で泥だらけになってしまったアルバムや写真を洗浄、元の持ち主に返すボランティア活動をする人々を約2年間にわたって撮影していく。
舞台挨拶には、主演の二宮をはじめとした7名のキャスト・スタッフ陣が登場し、会場に集まった約130名の観客からは大きな拍手が沸き起こった。舞台挨拶の模様が全国150館の劇場に生中継されていることについて、二宮は「こうして初日を迎え、舞台挨拶ができて本当によかったです」と喜びと感謝を伝える。トークでは、すでに映画を観た客から「泣ける」という声が多く届いていることに触れ、「劇中でグッときたシーン」について、各々印象に残っているシーンを語った。
フォトセッションでは、過去に浅田が実際に受賞し、劇中にも登場する木村伊兵衛写真賞の授賞式を彷彿とさせる金屏風をバックに画作り。最後、急遽浅田が壇上のキャストを撮影する展開にもなった。
キャスト コメント
・二宮和也
僕らはレギュラー番組もやっていて、通常だったらお客さんに盛り上げてもらうところも、そういうことも無くなり、むしろそれが定着しつつある中で、こうして舞台挨拶ができて本当によかったです。全国の皆さんにこうやって登壇者が出てきて挨拶する姿をお見せすること自体が久々なんじゃないかと思います。“動き出したな”という感覚がすごくあります。お母さんに殴られるシーンが“浅田家”を一番象徴していて良いシーンだなと思います。一見普通の家族と逆転しているように見えるけど、でもそれが不思議とフィットしていて、あたたかさを感じるシーンで「浅田家らしいな」と思いました。久しぶりに舞台挨拶をやらせて頂きましたが、今後もこういう形で映画の世界は戻ってくると信じています。みんなで同じものを観て共有するという行為が映画の価値を高めることだと再認識しました。
・妻夫木聡
本日無事に初日を迎え、こうして皆さんの前に立てていることが本当にありがたいことだと実感しています。(劇中の)少女が父親の写っている写真を探すシーンがグッときました。僕も最近アルバムを見返す機会がありましたが、父があまり写っていなくて、理由は映画と同じだと思うのですが、そこで父親の愛情にはじめて気づくことができました。二宮さんは本当に人たらしで、人との間に壁を作らず、常に自由に羽ばたいているような人なので、一緒にいる とこちらまで感情豊かになりました。
・風吹ジュン
とても楽しい作品に参加できて嬉しかったです。観た人が多幸感に包まれる作品だと思います。政志(二宮)と若奈(黒木)が電話で話しているシーンは、別場所で全く違う場所で撮っているのに、二人のやりとりがすごく繋がっていて感動しました。
・平田満
こんなに人を好きになる映画に出演できて嬉しいです。父親が亡くなった娘の写真を探すシーンにグッときました。僕も父親なので、そういう話に弱くて…。
・黒木華
あたたかい映画に参加できてとても嬉しいです。実際に浅田さんがコスプレ家族写真を撮影している姿にグッときました。
ご本人が実際に撮影していたときのことを、重ね合わせながら見ているのかと思いながら見ていました。
・浅田政志
僕が家族に迷惑をかけた話が、こんなに素敵な映画になって本当に嬉しいです。
・中野監督
今日を迎えるために映画を作ってきたので、初日を迎えることができて嬉しいです。