富士フイルムは10月1日、双眼鏡の新しいラインアップとして、光の透過率を高めるレンズコーティングを施した「FUJINON HYPER-CLARITY」シリーズを発表した。バードウォッチングや星空観察など、アウトドアでの動物・自然観察に最適とする。

今回、8倍倍率の「FUJINON HYPER-CLARITY HC8x42」と10倍倍率の「FUJINON HYPER-CLARITY HC10x42」の2機種を11月から発売する。価格はともにオープン。店頭予想価格は、8倍倍率のHC8x42が税別85,000円前後、10倍倍率のHC10x42が税別90,000円前後。

  • 「FUJINON HYPER-CLARITY」シリーズ

今回発売するHC8x42とHC10x42には、対物レンズに有効径42mmの大口径レンズを採用し、光の透過率を高める独自レンズコーティング「SUPER EBC FUJINON」マルチコートをすべてのレンズ・プリズムの透過面に採用。また、補助プリズムの反射面には、光の反射率を高めて明るい視界を実現する誘電体多層膜コート(増反射コート)を施している。

  • 対物レンズ側

色収差を効果的に抑制するEDレンズを採用し、ダハプリズムの反射面には位相差補正コート(フェーズコート)を施しているほか、7群9枚のレンズを最適に配置して視界の中心部から周辺部まで歪みを抑えたとする。

HC8x42は8倍、HC10x42は10倍の倍率に対応。HC10x42は、焦点距離400mmの望遠レンズを備えたデジタルカメラで撮影する被写体と同等の大きさで対象物をとらえるため、被写体を探して画角を決める際に使用することも可能だという。

  • 上面

ボディは間工学に基づく握りやすい形状で、表面には滑りにくいエラストマー素材を採用。マグネシウム合金製で、水深1mにおいて5分間の水の浸入を防ぐ防水・防曇構造となっている。

眼の位置から接眼レンズまでの距離が長いロングアイレリーフ設計で、眼鏡を掛けたままでも使用可能。接眼部のアイカップにはアルマイト加工を施した切削アルミニウムを採用した。

  • 接眼レンズ側

フォーカスリングは細かい凹凸状のローレット加工を施し、手袋を着用したままでも快適にピント調整が行えるとしている。対物レンズの前には光学フィルター装着用のネジが備わる。

本体サイズと重さは、HC8x42がW130×D139×H54mm、786g。HC10x42はW130×D137×H54mm、778g。