東京都にある駐日フィンランド大使館の敷地内に10月6日、木造のパビリオンがオープン。これを記念し9月29日、「メッツァ・パビリオン」ではフィンランドの首都ヘルシンキと中継をつなぎ発表会が開催された。
フィンランド語で「森」を意味する、メッツァ・パビリオンの「メッツァ(metsä)」。この施設は、2021年末まで日本のパートナー企業とのコラボレーションや、日本とフィンランドのビジネスを強化するためのプラットフォームとして、また2021年夏に延期された東京オリンピック・パラリンピックの期間中は、オリンピックチームのナショナルパートナーハウス「ホーム・オブ・フィンランド」として稼働するという。
建物について駐日フィンランド大使ペッカ・オルパナ(Pekka Orpana)氏は、「日本とフィンランドの関係は、近年、政治、文化からビジネスに至るまで、あらゆる分野において非常に親密になってきています。メッツァ・パビリオンはこれから15カ月の間、日本の皆様にフィンランドをお見せする特別なショールームとしての役割を果たします。この貴重な開催期間中に、かつてないほど多くの企業活動の連携が生まれることを期待しています」とコメント。
「(日本人に)フィンランドをより身近に感じてほしい。将来への課題へ一緒にチャレンジするその上で、このパビリオンからインスピレーションを感じてほしい」と語る。
メッツァ・パビリオンは、フィンランドの森で育った木材から作られたサステナブルな建物。接続部は、建物を分解して新しい場所で再び組み立てることができるように設計されているという。
メッツァ・グループのビジネス開発&建設部門のディレクター ユッシ・ビョルマン(Jussi Björman)氏はパビリオンについてこう話す。
「メッツァ・パビリオンは新しい、よりサステナブルな木造建築技術の好例です。木造建築の基盤はフィンランドの工場で組み立てられたおかげで、現場での組み立ては迅速に行われました。建物の耐荷重構造は2週間で建てられ、また、軽量な木質建材のおかげで、今回土台としたフィンランド大使館のガレージのように、既存の建物の上にも建設することができるのです」
なおメッツァ・パビリオンのオープン期間中は、企業がイベント会場として使用するだけでなく、一般の方も来場可能。10~12月にはすでにいくつかのオープンハウスイベントが予定されており、11月の三連休にはフィンランドのスポーツ「モルック」を体験するイベントなども企画されているという。