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【この記事のエキスパート】
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務:山野辺 祥子
武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。
音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。
現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。
サックスの音色を左右するパーツのひとつ「マウスピース」。奏者によって適する商品が異なります。この記事では、初心者にも分かるようサックスマウスピースの選び方やおすすめ商品を厳選! ソプラノ、アルト、テナー、バリトンとサックスの種類に分けて紹介します。
サックスの種類、マウスピースの素材、ティップオープニング、フェイシングの長さなど
サックスマウスピースの選び方
まずは、サックスマウスピースの選び方をチェックしていきましょう。
元大手楽器メーカー勤務・山野辺祥子さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのサックスマウスピースを選ぶために参考にしてみてくださいね。
基本はソプラノ、アルト、テナー、バリトンの4種類から
サックスの種類を確認しよう!
サックスは「ソプラニーノ」「ソプラノ」「アルト」「テナー」「バリトン」「バス」と、おもに6つの種類にわかれます。
ソプラニーノはサックスのなかでも高音域を出せ、低い音域を出すのがバスです。サックスを趣味ではじめたり、習い事や部活動ではじめたりする場合は、「ソプラノ」「アルト」「テナー」「バリトン」の4種類から選ぶことになるでしょう。
サックスマウスピースはサックスの種類によってサイズが異なるため、自分の演奏するサックスに合ったアイテムを選んでください。
エボナイト、フェノール樹脂、金属、クリスタルガラスなど
マウスピースの素材で選ぶ
次は、サックスマウスピースの素材の違いについて紹介します。
エボナイト(ハードラバー)
SELMER Paris(セルマー・パリ)『ソプラノサクソフォン マウスピース(S80 D)』:¥12,980 ( 2020年9月22日時点 )
エボナイトとは天然の生ゴムからできている素材で、ハードラバーとも呼ばれています。天然ゴムに硫黄を加え練り上げたあと、釜で焼き上げる製法でつくられていて合成樹脂製よりも減りが少ないことが特徴。やわらかくツヤのある音色を出せる素材です。
楽器メーカーによって原材料の配合比率が違い、マウスピースの減りや音色が異なります。
フェノール樹脂(合成樹脂製)
YAMAHA(ヤマハ)『ソプラノサックス用マウスピース(4C)』:¥4,980 ( 2020年9月22日時点 )
フェノール樹脂とは合成樹脂の一種で、硬度があり軽量という点が特徴の素材です。マウスピース自体が軽く、音色はややかたさがある軽やかなサウンドを出すことができます。
合成樹脂製のマウスピースは吹きやすさがメリットで初心者に適した素材です。また、価格も控えめなので練習用のマウスピースを探している人もチェックしてみましょう。
金属製(メタル)
Gottsu(ゴッツ)『マウスピース メタル Hibiki 響 ソプラノ(#5)』:¥29,700 ( 2020年9月22日時点 )
金属でできたサックスマウスピースもあります。使用される金属は真鍮やステンレス、アルミ合金などです。また、金属の表面の仕上げも銀メッキや金メッキ、クロームメッキなどさまざまな方法があり、気に入ったものを選べます。
金属製のマウスピースはかたく力強い音色が出せるため、ロックやフージョン系、アンプをとおす演奏をする際に向いています。
クリスタルガラス
freneci Professional Eb Alto Saxophone Saxマウスピース(クリア):¥660 ( 2021年5月21日時点 )
クリスタルガラスを素材にしてつくられたサックスマウスピースも存在します。
クリスタルガラスは明るくクリアな音色が奏でられる素材です。アイテムによっては少ない息で音が鳴るタイプもあり、中高生や初心者、上級者など幅広く対応してくれるでしょう。
クリスタルガラスのマウスピースを探すならクラリネット奏者であったコジモ・ポマリコが立ち上げた楽器メーカー・ポマリコマウスピースの製品から探してください。
広いものとせまいものの違い
ティップオープニングは音質や息の量に応じて選ぶ
柳澤管楽器 YANAGISAWA『アルトサックス用マウスピース メタル(#7)』:¥26,822 ( 2020年9月22日時点 )
ティップオープニングとは、マウスピースとリードを重ねたときにできる先端の開きのことです。ティップオープニングの幅によって音の鳴りに違いが出ます。
ティップオープニングが広い:抵抗が増す。豊かで力強い音が鳴る
ティップオープニングがせまい:音がらくに出せるが音色の線が細い。明るく響く
ティップオープニングが広いタイプはなるべく大きな音を出したい人に適しており、せまいタイプは肺活量が少なく演奏中に疲れやすい人に適しています。
長いものと短いものの違い
フェイシングの長さもチェック!
Claude Lakey(クラウド・レイキー)『アルトサクソフォン・マウスピース ラバー 5 3』:¥13,750 ( 2020年9月22日時点 )
フェイシングとはリードの先端からリードとマウスピースが接する部分までの長さを指します。息を吹き込んだときにリードが振幅する長さのことです。
フェイシングが長い:丸くやわらかで豊かな音が出せる。音の表現が増す一方、抵抗が増しピッチの安定性が下がる
フェイシングが短い:クリアな音色が出せる。軽い力で音が鳴りピッチコントロールがスムーズにできるが、音に表現がつけにくい
フェイシングは長さによって特徴が異なるので、自分の求める音色や性能で選びましょう。
吹き比べてサウンドを確かめることも大切
できれば試奏してみる
サックスマウスピースは素材、ティップオープニング、フェイシングなどによって出せる音色が異なります。ひとつずつ手作りしているメーカーの場合、同じ製品でも音色や吹奏感に違いが出ることも。
サックスマウスピースは実際に試奏して、吹き心地とサウンドを確かめてください。試奏ができる楽器店に足を運ぶのもいいです。ネット購入する場合はプロ奏者が試奏した記事を探してみるのもおすすめです。
元大手楽器メーカー勤務がアドバイス
お気に入りの奏者の音色を頼りに選ぶのもおすすめ
【エキスパートのコメント】
サックスのマウスピース選びは楽器の吹奏感などを左右するため慎重に選ぶことをおすすめします。
選び方のひとつにお気に入りの奏者の音色と、どのようなマウスピースを選んでいるのかを頼りに探す方法もあります。
今は動画サイトで吹いたときの情報なども得やすいため、さまざまなレビューをもとに希望に見合うマウスピースを購入してください。