声優、そしてアーティストとして活躍する鬼頭明里が、2020年9月27日(日)に、1st LIVE TOUR「Colorful Closet」大阪公演を開催した。東京公演と同様ソーシャルディスタンスの確保や、マスク・フェイスガードの着用が徹底された環境下であったが、会場の堂島リバーフォーラムには、この時期だからこその貴重な機会を逃すまいとファンが集い、熱のこもったライブとなった。
バンドメンバーに続いて登場した鬼頭が1曲目の「Swinging Heart」を爽やかに歌い会場のテンションを上げると、「Always Going My Way」では、ハンガーにかけられた衣装をONiGASH!MAダンサーズの2人が持ち寄ってコーディネイトするシーンもあり、これから始まる色とりどりの華やかなステージを予感させた。
迎えた4曲目「CRAZY ROCK NIGHT」では、ゴシックロック調の衣装に早着替えした鬼頭が、スタンドマイクを手にオープニングからの流れとは一転した低音で迫力あるシャウトを響かせる。この最新1stアルバム『STYLE』を象徴する1曲から、荒々しいドラムリズムが走る「Drawing a Wish」へとつなげて会場を温めていく。
再度の衣装チェンジで白いドレスをまとって登場した鬼頭は、そのイメージにぴったりと合う幻想的な曲と映像で魅了していき、星の瞬きを表現したかのようなストリングスが心地良い「Star Arc」で観客を別世界へと誘った。
ライブ前半戦を締めくくるのはファンからの人気も高い、田淵智也作詞・作曲の「23時の春雷少女」。ピアノが鳴り響くロックサウンドに乗せたアルバムリード曲は、ステージ上に映し出された時計の針とともに、日付が変わる少し前の少女の情動を鮮やかに描ききった。
ONiGASH!MAバンド・ダンサー紹介タイムが終わると、衣装を着替えた鬼頭が夏の海を感じられるようなLEDをバックに爽快なサマーソング「インスタントマーメイド」(TVアニメ『ブレンド・S』日向夏帆キャラソン)を披露。そして、「ライブも後半ですけど、まだまだ盛り上がる準備はできていますか?!次はカバー曲を歌わせていただきたいと思います!」と切り出すと、先ほどの爽やかさとは打って変わってダークレッドを基調とした灯りの下で流れ出したのは、TVアニメ『鬼滅の刃』のオープニングテーマ「紅蓮華」。鬼頭も竈門禰豆子役で出演している作品の言わずとしれた代表曲を力強く噛みしめるように歌い上げ、大阪の地に紅い華を咲かせた。東京公演に続いて、自身が担当したキャラソンと作品の主題歌カバーを披露したということは、残る名古屋公演ではどのような楽曲が聴けるのか、こちらも注目しておきたい。
ライブも最終盤に突入し、試聴動画もアップされたばかりの3rdシングルカップリング曲「トウメイナユメ」を初披露。特徴的なギターイントロから入る難しいリズムの楽曲を軽快に歌い上げ、夢心地なトウメイなセカイを楽しんだ。
アンコールを要求するクラップに誘われて、ライブツアーTシャツを着て登場した鬼頭は「君の花を祈ろう」を、終わりゆくライブを包みこむように歌唱すると、最後に「こんなにも沢山の方々に集まっていただき、私は本当に支えられて生きているんだと実感できました。まだ難しい状況が続くと思いますが、皆さんとまたお会いできることを楽しみにしていますし、最高のライブだったと思えるように最後の曲を歌いたいなと思います。行くぞ〜〜!!」と高らかに宣言。そして、本当のラストソング「Fly-High-Five!」でダンサーと観客たちと一緒に、また会う約束を取り付けるかのようにフラッグを振り合って、1st LIVE TOUR「Colorful Closet」大阪公演を締めくくった。
なお、10月3日(土)に開催されるツアーラストの名古屋公演は有料ライブ生配信も行われる。各詳細は公式サイトにて。
●「Colorful Closet」大阪公演/セットリスト■
M-01. Swinging Heart
M-02. Always Going My Way
M-03. INNOCENT
M-04. CRAZY ROCK NIGHT
M-05. Drawing a Wish
M-06. dear my distance
M-07. Star Arc
M-08. Closer
M-09. 23時の春雷少女
M-10. インスタントマーメイド(『ブレンド・S』日向夏帆キャラソン)
M-11. 紅蓮華(LiSAカバー曲)
M-12. Desire Again
M-13. トウメイナユメ(新曲)
M-14. Tiny Light
<ENCORE>
EN-01. 君の花を祈ろう
EN-02. Fly-High-Five!