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【この記事のエキスパート】
書道師範/筆耕士:ぺんらいと
筆耕士として贈答用熨斗紙表書き・名入れ、封筒など宛名書き等の代筆。書道歴15年以上。子育てをしながら書道教室に通い師範取得。現在書道展覧会の出品にも意欲的に取り組み中。冠婚葬祭において、前準備等に関する仕事にも携わっております。
この記事では、書道用半紙の選び方とおすすめ商品を紹介します。半紙のサイズは約33.4×24.3cmで、B4サイズほどです。1文字から4文字ほどを書き記すのにぴったりな大きさとなっています。初心者におすすめの練習用や、高級な清書用、かな用などをピックアップ。
書道用半紙の選び方
それでは、書道用半紙の選び方をチェックしていきましょう。書道師範のぺんらいとさんのアドバイスもご紹介しています。
サイズから選ぶ
書道ではいろいろな書道用紙が使用されます。作品を掛け軸にする場合は縦に細長いタイプ、展覧会などに展示するときは聯落(れんおち)と呼ばれる大きいサイズなどです。
半紙は鎌倉時代に使われていた全紙を半分に切って使用するようになったことから、そう呼ばれるようになりました。現在の書道で多く使われている半紙の大きさは、24.24×33.33cmとなります。
和紙か唐紙か、半紙の種類から選ぶ
書道半紙には大きくわけると「和紙」と「唐紙」の2種類があります。それぞれの特徴について説明しますので、知っておいてください。
和紙(和画仙紙)
和紙は日本で漉かれた紙のことで、原料には三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)、楮(こうぞ)、麻などを使います。よく知られているのは美濃和紙や越前和紙などです。
和紙は丈夫で切れにくいという特徴があり、墨で書きやすい半紙といえます。国産なので手に入りやすく、とくにこだわりがなければ和紙の書道半紙を使うのが一般的です。
唐紙(中国画仙紙)
唐紙は名前からもわかるように、中国から持ち込まれた紙のことです。原料は竹、桑、藁などで、和紙よりも薄くて切れやすいという特徴があります。
もともと書を書くために作られたので、独特の味わいがあります。墨を吸い込みやすく、文字のかすれやにじみを出しやすいです。初級者よりも、文字の多様な表現を求める上級者用の紙といえます。
手漉きか機械漉きか、すき方で選ぶ
書道半紙の性質は漉き方が大きく影響します。「手漉き」と「機械漉き」がありますが、両者の特徴や違いについて説明しましょう。
手漉き
和紙職人が手作業で原料から多くの工程を重ねて生み出すものを、手漉き和紙といいます。
熟練した手作業で作り出される手漉き和紙は、濃淡が美しく光沢があり、かすれやにじみなど表情豊かな文字を書くのに役立ちます。
手漉き和紙は原料によって性質がことなり、藁が入っているものはにじみがよく、雁皮を使っているものは筆運びがなめらかです。選び方によって、文字の表現も変わってきます。
機械漉き
職人の手作業ではなく、洋紙の製造技術を使って機械で漉いたものを機械漉きといいます。大量生産できるので、リーズナブルな値段で大量購入が可能です。
機械漉きの書道半紙は墨を吸い込まずに紙の表面に溜めるのが特徴ですが、加工によって滲ませることも可能。墨本来の色をそのまま出すには機械漉きが向いています。基本的に原料は木材パルプを使用しているのが機械漉きです。
清書用は手漉き和紙、練習用は機械和紙を
機械和紙はリーズナブルなので練習用に向いています。手漉き和紙のようににじみやかすれが出ないので、練習用にぴったりです。とくに初心者には書きやすいでしょう。
手漉き和紙は練習を重ねたうえで清書をしたためるときや、展示会のために書くときにふさわしい半紙です。自分の書を人にみせたり、自分の成果を確かめたいときは見栄えのいい手漉き和紙の半紙を選びましょう。書道の昇級試験に提出する作品などは、手漉き和紙を選びます。
初心者は徐々に半紙のレベルを上げていこう
【エキスパートのコメント】
書道はお手本を見ながら書くので、はじめは筆の動きがゆっくりだったり、筆に含ませる墨量がわからないので、半紙に書くとにじむ傾向になります。
最初はにじみにくい機械漉き半紙で、基礎ができて慣れてきたらランクを上げた半紙にしてもいいでしょう。半紙のにじみ具合は人によって感じ方が違いますので、はじめて購入するときは枚数を少なめに、価格も適度なものを選んでください。
楷書・行書・かな文字の違い
一般的に学童の書体は漢字もひらがなも楷書で書いていますが、大人の場合は行書など楷書以外の書体も使います。かな文字もふくめ、それぞれの違いについて説明しましょう。
楷書
楷書は一般的な書道で使われる標準的ななじみのある書体です。文字の形状は方形に近く、一角一角を続けて書くのではなく、しっかり独立するように書きます。
はじめて書道をするときは、まず楷書で習います。点画を少しも崩さずていねいに半紙に書いていくので、漢字学習に役立ち、字画の成り立ちを覚えられます。楷書は行書よりもあとに生まれた書体です。
行書
行書は楷書のように一角一角が独立した方形の書体とは違い、点画を少し崩したり省略して書かれた書体になっています。いわゆる崩し文字のようではありますが、読みやすい崩し文字です。
一般的に読みにくい崩し文字として知られているのは草書ですが、行書をさらに崩したものになります。楷書に慣れてきたら、行書にトライしてみると書道のおもしろさがより深まるでしょう。
かな文字
ひらがなで書かれる文字をかな文字といいます。よく目にするのは短歌や和歌などに書かれる書体ですが、これらはひらがなや変体仮名を使って書かれています。
学校での書道の授業ではかな文字は使われませんが、書道の魅力にはまった方にとっては興味のつきない書体です。半紙に流れるようにかな文字を書く楽しさを体験してください。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)