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【この記事のエキスパート】
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務:山野辺 祥子
武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。
音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。
現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。
尺八は年配の方が趣味にされる和楽器というイメージが強いですが、若い人の趣味となるケースもあるようです。この記事では、尺八について、選び方やおすすめ商品をご紹介。Amazonや楽天の人気売れ筋ランキングや口コミもありますのでチェックしてみてください。
尺八の特徴とは
【エキスパートのコメント】
「春の海」など小学校で学ぶ機会もある尺八。雅楽の伝来で日本に渡った雅楽尺八から室町時代に使われた一節切(ひとよぎり)、江戸時代に虚無僧が使っていた普化(ふけ)尺八と変遷をたどってきました。
竹製で本来の手法でつくられた尺八は本来の音色や奏法を追及しやすいですが、合竹・木管などリーズナブルなものも。購入後は歌口を大切にし、保湿をして割れを防ぐなどお手入れに気を配りましょう。
尺八の選び方
まずは尺八の選び方をチェックしていきましょう。自分の使い方にぴったりの尺八を選ぶために参考にしてみてくださいね。
【1】材質で選ぶ
尺八の材質は竹、木、プラスチックなどがあります。材質によって購入費用も変わりますが、鳴る音も変化します。出せる費用と鳴らせる音のバランスを見ながら検討しましょう。
竹製の尺八
竹は、昔から尺八の材質として使われてきました、竹そのものの質感を楽しみながら深みのある音を響かせることができます。竹素材は節の入り方や太さもさまざまです。
音質も竹のコンディションによって大きく左右されますので、竹製の尺八の音質をコントロールするためには1本1本に合わせて吹きこなさないといけません。竹製尺八は購入費用も高い傾向にあります。上級者向けの尺八です。
木製の尺八
竹に近いデザインの尺八として木製の尺八があります。音質はやわらかくあたたかみのある音が特徴です。竹の尺八より加工がしやすいので購入費用はリーズナブルとなります。
また竹の尺八より調律もかんたんで音も出しやすく、低音も出ます。一方湿気に弱く汚れもつきやすいのでメンテナンスはまめにしないといけません。
プラスチック製の尺八
尺八を手軽に楽しみたい方や、はじめて尺八に取り組もうとしている人には、プラスチック製の尺八がいいでしょう。
風合いは竹や木の尺八には負けますが、高い耐久性と衝撃や水濡れにも強いためメンテナンスに労力を割きません。また価格もリーズナブルに手に入れることができます。音も、ピッチも正確でかんたんに奏でることができます。
【2】長さで選ぶ
一尺八寸
尺八はその名前の由来となっている1尺8寸(約54cm)が一般的なサイズです。1尺8寸管は、すべての指孔を塞ぐと「D」の音になることから、別名「D管」とも呼ばれます。
一尺六寸
このほか、1尺6寸(約48cm)サイズや、2尺、2尺3寸などさまざまなサイズがあります。一般的には、尺が短いと高い音が出やすく、逆に長いものは低い音がでます。
【3】指孔の数で選ぶ
尺八の指孔の数は、尺八によって異なります。孔の多い尺八は表面に4つ、裏面にひとつの指孔がついたタイプです。このほかにも6つの指孔を持つ尺八や7つの指孔を持つ尺八も発売されています。
また、5つの指孔の尺八でも複雑な音階が出せる尺八や、演奏次第で7つの指孔の尺八と同じように音を出せるものまで、さまざまなタイプがあります。
【4】尺八の歌口をチェックする
尺八の口をつける部分のことを歌口と呼びます。この歌口にも琴古流と都山流の2種類があります。琴古流は歌口に入れてある切り込みが角型である特徴があり、都山流は切り込みが丸型です。
音質や演奏方法には大きな影響はありませんが、息を吹き込むところの形状が微妙に違うので、音が少し異なっていたり、人によって吹きやすさも違います。
【5】尺八の重さも重要なポイント
尺八は、竹や木、とくに肉厚なものでできていることもあり、意外と重量があります。漆塗りなど装飾がされているものは、なお重いです。
また尺八を演奏するときは両手で持ち上げ演奏することから、長時間演奏の場合は疲れます。重量は音には影響しないものの、疲れてしまっては演奏も楽しくなくなってしまいますので、無理のない重量の尺八を購入するようにしましょう。
(★)ポイント:初心者は「正律管」がおすすめ
「正律管」とは、正しい音程を基準に作られた尺八のことを指します。正しい音程にチューニングがされているため、難しい調律の作業の手間を省くことができます。
一方、1尺8寸などといった長さを基準にして作られた尺八は「正寸管」といいます。こちらは音程にかなりばらつきがあるので調律が必要です。初心者であれば「正律管」のほうがラクで、かつ気持ちよく演奏できるでしょう。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)