スマートフォンで重視される機能といえば「カメラ」、有効画素数やF値、レンズの数、ISO感度や手ブレ補正機能の有無...チェックポイントを挙げればキリがありません。開発競争が激しい分野であるだけに、基本的には新しい製品のほうが有利といえるでしょう。
しかし、スマートフォンのカメラの評価軸は画質だけではありません。撮影後の処理内容や操作性、使い勝手も重視されますから、システムやアプリといったソフトウェアもカメラのよしあしに大きな影響を与えます。
iOS 14では、カメラアプリが進化しました。最大90%高速に撮影できるようになったほか、アプリを起動してから最初のショットを撮るまでの時間が25%短縮されています。露出とフォーカスを別々にロックできるようになるなど、細かい調整も可能です。
画質に影響する点でいえば、露出補正機能の追加が最大の変化かもしれません。画面上部(水平持ちのときは左端)にある「∧」ボタンをタップし、シャッターボタン近くに現れた「±」ボタンをタップすると、-2.0から+2.0の範囲で露出を調整できるようになったのです。撮影時に露出調整できれば、あとから写真編集アプリを使い明るさを変更する必要がなくなります。
なお、露出補正機能で変更した設定は、しばらくすると消えてしまいますが、「設定」→「カメラ」→「設定を保持」の順に画面を開き、「露出調整」スイッチをONにすれば、次回カメラアプリを起動したときに前回の設定が引き継がれます。あわせて活用しましょう。