おいしい旬の食材も豊富な秋。ついついまた食べ過ぎてしまった、と反省してしまう方も多いのではないでしょうか。好きなものばかりを食べるのではなく、バランスを考えて食べることで、ダイエットにつながり、免疫力強化も期待できます。今回は、新型コロナウイルス対策に役立つダイエットレシピご紹介しましょう。

肥満予防には脂肪を燃焼しやすい体づくりを

肥満の原因は、食べ過ぎてしまうことにあります。体が消費するエネルギーよりも、多く食べることでエネルギーが余り、体に体脂肪として蓄積されてしまいます。エネルギー代謝の研究は、ブドウ糖などの糖質が中心に行われてきましたが、脂質の重要性が注目されており、脂質代謝を改善することで、肥満やメタボリック症候群を防ぐことにつながると研究が進められています。

また、新型コロナウイルスに関する欧米や中国の報告で、肥満者は普通体重者に比べて、ICUに入室する割合が高く、死亡率も高値であることがわかっています。肥満者が重症化しやすいのは、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症が、内臓脂肪蓄積型の肥満に起こりやすいだけでなく、腹腔内や皮下に大量の脂肪を蓄えていることで胸部が膨らみにくく呼吸が浅くなり、血液中の酸素濃度が低下してしまうため、肺炎にかかったときに重症化しやすいと考えられます。

規則正しい生活で体内時計を正常に

私たちは、地球の自転による24時間周期の昼夜変化に対応しており、1日の周期で体内環境を積極的に変化させています。人間の場合、体温やホルモン分泌など体の基本的な機能が約24時間のリズムを示すことがわかっており、サーカディアンリズムと呼ばれています。

人間の体内時計は、24時間よりも短い人も少数いるものの、ほとんどは少し長いといわれており、体内時計のタイミングを24時間周期の明暗周期に一致させるシステムが備わっています。目から入った明暗環境の情報が体内時計に伝達されることから、人間は朝の強い光が体内時計を早め、夜の光は遅らせる方向に働きます。この体内時計の働きによって、脂肪細胞は昼の活動時間には脂肪を分解、エネルギーの供給する働きをしており、夜は、余っているエネルギーを脂肪として蓄積しています。そのため、夜遅くに食事をすると太るといわれており、肥満の予防には、早寝、早起き、朝食をしっかり食べるなどの生活習慣を規則正しくすることで、体内時計の働きを高めることが大切になります。

体脂肪を燃焼させる生活習慣とは

早起きすることは肥満予防につながります。決まった時間に起きるようにして、朝食を毎日しっかり食べるようにしましょう。自律神経をスムーズに切り替え、食事は活動のエネルギーとして使われます。また、食事を食べるときは、よく噛んで食べることも大切です。しっかり噛むことで、脳の視床下部にある満腹中枢を刺激してくれます。やわらかい食材ばかりだと、噛まずにすぐ飲み込んでしまいがちですので、噛み応えのあるキャベツなどの葉物野菜や根菜類などを取り入れ、大きめにカットして食べる工夫をするのもおすすめです。

そして、食事の前後には軽い運動を取り入れるようにしましょう。ウォーキングは脂肪燃焼させる働きのある交感神経を高めることにつながり、自律神経も整えてくれます。

脂肪を燃焼させるおすすめ料理

カレーなどの唐辛子が入った料理は、食後の交感神経の働きを高め、エネルギー消費を増やしてくれますので、スパイシーな料理を食べるのもおすすめです。また、さんま、さけといった脂肪ののった魚は、男性の場合、糖尿病などのリスクを下げることも研究結果としてわかってきています。魚料理を積極的に摂るようにしましょう。夕食の時間は早めに終え、夕食後の夜食は食べないようにすることも大事です。朝起きて、お腹が空いたと朝食をしっかり食べられるように、夕食量を調整するようにしましょう。 今回は簡単に作れて、ヘルシーに食べられるレシピをご紹介します。

いろどり野菜の鮭ソテー
<材料>2人分
鮭        2切れ
カレー粉     小さじ1
塩        少々
こしょう     少々
オリーブ油    小さじ1
かぼちゃ     100g
なす       1/4本
玉ねぎ      1/4個
パプリカ     1/3個
トマト      1個
オリーブ油    大さじ1
塩        適量
こしょう     適量
にんにく(チューブ)適量

<作り方>
1:鮭はカレー粉、塩、こしょうを全体にまぶしておく。トマト以外の野菜は約2㎝角に切り、トマトはヘタを取り4等分にする。
2:耐熱皿に1の野菜、にんにく、塩、こしょう、オリーブ油大さじ1を入れて混ぜ、トマトは切り口を下にしてのせる。ラップをかけ、電子レンジで約15分加熱する。トマトの皮は除き、全体を混ぜておく。
3:鍋にオリーブ油小さじ1を入れて熱し、1の鮭を焼き色がつくまで両面ソテーする。火が通ったら、器に盛る。2の野菜ソースをかけたらできあがり。

<ポイント>
野菜ソースは、3日間ほど冷蔵保存ができますので、多めに作っておくと野菜を足したいときにも便利です。ビタミン類が豊富な野菜は、免疫力強化に役立ちます。バランスよく食事を食べながら、適正体重を維持するよう心がけましょう。