フジテレビ夕方の報道番組『Live News イット!』(平日版 毎週月~金曜15:45~)で、28日からメーンキャスターを務める同局の榎並大二郎アナウンサー。5年半にわたって担当した『バイキング』最後の出演となった25日の放送で、MCの坂上忍に「体調だけには本当に気をつけて、長生きをされてください」と声を震わせながら伝えていたのは、自身を大きく成長させてくれた感謝の気持ちからだった。
そんな経験を経て、新たな挑戦となる報道キャスターにどのような心境で臨んでいるのか。タッグを組む同期・加藤綾子への思いや、裏番組の意識なども含め、話を聞いた――。
■新天地へ…身の引き締まる思い
今回の抜てきに「肩書きは“メーン”と付いているので、身の引き締まる思いです。でも、あんまり肩肘張らずにとは思っています」という榎並アナ。「コロナ禍、そして新内閣が発足して選挙もあるのか?…という状況なので、まずは日々変わっていくニュースに追いついて、それを伝えていって、そのうちに何か自分なりの形が見えてくればいいなと思います」と抱負を語る。
このタイミングで、番組が大きくリニューアルするが、「改編案を見ただけでボリュームがすごくて、自分としても期待感のある番組内容になっているので、そこに飛び込んでいくのがとても楽しみだなというのが今の気持ちです」と意欲。
具体的に、ニュースのキーワードの頭文字を取ると別のキーワードが浮かび上がってくる「タテヨミ」のコーナーを担当することになっており、「チーフプロデューサーも汗をかきながらやっている肝いりのコーナーですので、楽しみにしています」と話した。
■ある時から「もっと攻めてきてほしい」
『バイキング』では、MCの坂上忍と5年半にわたりタッグを組んできたが、「本当に受け身受け身で、坂上さんからはイジってもらっていたのですが、ある時からは『受け身じゃなくて、もっと攻めてきてほしい』と言われたんです」とのこと。
「特に印象的だったのが、『腹をくくって頑張りなさい』と言われたことがあります。その言葉が自分に足りないものとしてすごく胸に落ちたんですね。そこからも変わらずやられっぱなしですけれども(笑)、何かのときには自分でも意見できるようになりましたし、それが番組の好循環につながったというのも感じていたので、根本の自分に足りなかった“気持ちを強く持つということ”の部分をすごく、すごく育てていただいたなと実感しています」
『イット!』への異動が決まってから、『バイキング』では「この中継のときはもっと榎並から積極的に質問して」と指示が出るなど、メーンキャスターへの“引き継ぎ作業”を組んでくれたそう。「本当にずっと育てていただいたなと思っています」と、番組への感謝は尽きない。
さらに、「5年半ずっと同じ立ち位置というのは初めての経験で、時事問題を扱うようになるなど、番組の変化・成長を一緒に見ることができたのはありがたかったです。今後、『バイキングMORE』になって、さらにどう発展していくのかも気になるのですが、自分は夕方のニュースに専念しながら見ていきたいと思っています」と、“故郷”への思いを口にした。