Intelは9月23日(米国時間)、産業用エッジなどの組み込み機器向けの新型プロセッサとして、IoT(Internet of Things)向けの機能を強化した第11世代Coreプロセッサ、Atom x6000Eシリーズ、PentiumおよびCeleron N/Jシリーズを発表した。

  • Intel、組み込み向けにTiger LakeやTremontベースのAtom x6000Eを発表

    組み込み向けの第11世代Intel Coreプロセッサ。TDP12~28WのTiger Lakeで提供されるUP3パッケージを採用している

今回の第11世代Coreプロセッサのラインナップは、ECCオプションやFSEDP(Functional Safety Essential Design Package)のサポートなどの違いも含め以下の6モデル。

汎用組み込み用途
モデル i7-1185G7E i5-1145G7E i3-1115G4E
TDP/cTDP 28W/15W/12W
コア/スレッド 4C/8T 2C/4T
キャッシュ 12MB 8MB 6MB
ベースクロック
TDP28W/15W/12W
2.8GHz/ 1.8GHz/ 1.2GHz 2.6GHz/ 1.5GHz/ 1.1GHz 3.0GHz/ 2.2GHz/ 1.7GHz
ターボ最大 4.4GHz 4.1GHz 3.9GHz
統合GPU Iris Xe 96EU Iris Xe 80EU Intel HD 48EU
InBand ECC No
Temp Range 0℃~+100℃ (Tj)
インダストリアル用途
モデル i7-1185GRE i5-1145GRE i3-1115GRE
TDP/cTDP 28W/15W/12W
コア/スレッド 4C/8T 2C/4T
キャッシュ 12MB 8MB 6MB
ベースクロック
TDP28W/15W/12W
2.8GHz/ 1.8GHz/ 1.2GHz 2.6GHz/ 1.5GHz/ 1.1GHz 3.0GHz/ 2.2GHz/ 1.7GHz
ターボ最大 4.4GHz 4.1GHz 3.9GHz
統合GPU Iris Xe 96EU Iris Xe 80EU Intel HD 48EU
InBand ECC Yes
Intel FSEDP Yes
Temp Range -40℃~+100℃ (Tj)

ベースはコンシューマ向けの第11世代Coreと同等のTiger Lakeであり、従来の製品と比較してシングルスレッド処理で最大23%、マルチスレッド処理で最大19%性能が向上しているとし、最大で96基のEUを備えるIris Xeグラフィックスにより、グラフィック性能は最大2.95倍の性能向上を実現したという。1080p30フレーム/秒で最大40のビデオストリームの同時取り込み、4K最大4チャンネルまたは8K最大2チャンネルのビデオ出力、AI推論アルゴリズムのグラフィック実行ユニット(INT 8)上での実行などもサポートする。

  • Intelのコーポレートロゴ刷新にあわせて、Pentium、Celeron、Atomのブランドロゴも新しくなっている

Atom x6000Eシリーズは「Elkhart Lake」の開発コード名で知られていた省電力プロセッサ。CPUコア(最大4コア)は10nmプロセス製造のAtom系CPUコアである「Tremont」で、それに第11世代Intel UHDグラフィックス(最大32EU)を組み合わせている。

  • Elkhart LakeことAtom x6000Eシリーズのパッケージ。CPUコアは10nmプロセスのTremont

  • Atom x6000Eシリーズ、PentiumおよびCeleron N/Jシリーズのラインナップ