• LG style3 L-41A。4万円台とお手頃な価格ながら、Snapdragon 845という上位プロセッサを搭載している

    LG style3 L-41A。4万円台とお手頃な価格ながら、Snapdragon 845という上位プロセッサを搭載している

LG style3 L-41Aは2020年夏に発売されたドコモの4Gスマートフォンの中でも、ある意味で特に“コスパがいい”スマホと言えるかもしれません。性能の要となるチップセットにSnapdragonの最上位シリーズを搭載しているからです。ドコモオンラインショップでの販売価格は41,976円(税込)となっています。

LG style3が搭載するSnapdragon 845は、2018年当時のSnapdragon最上位のチップセットです。同年に登場したXperia XZ3やGalaxy Note 9などでも採用されています。

2年前の最新型とはいえ、もともと高性能モデル向けで定評のあるチップです。複数のアプリを立ち上げたときの動作も安定しています。メモリは4GBと最新機種ほど多くはありませんが、3Dゲームなど負荷の高い処理を除けば、普段使いには十分な性能を発揮することでしょう。

ジェスチャー操作と相性がいい狭額縁の有機EL

画面は、6.1インチの有機ELディスプレイを搭載。解像度はクアッドHD+とハイエンドモデルに準じるスペックを備えています。上下のフチを切り詰めた狭額縁仕様で、Android 10から標準の操作方法になったジェスチャー操作との相性は良好。ブラウザーやSNSなどで一度に多くの情報を表示できます。いわゆるエッジディスプレイではないため、左右の端まで操作がしやすいつくりになっています。

ボディは防水・防じんや耐衝撃性能も備えた堅牢な作り。背面はガラス素材を使用しており、手触りも滑らか。背面中央に指紋センサーがあり、指紋認証でのロック解除に対応します。

  • 背面。中央に指紋センサーを装備

  • 天面。端子の無いすっきりとしたつくり

  • 底面。USB Type-C端子とイヤホンジャックを装備

  • 左側面。上側に音量キーと、中央にGoogleアシスタントが起動するGoogleアシスタントキー

  • 右側面。電源ボタンやSIMスロットを搭載

背面の左右フチはなだらかなカーブを描いて薄くなっていて、手の平への収まりも良く作られています。ただし、背面ガラスに指紋が付きやすく目立つのが気になりました。側面のメタルフレームは耐久性や高級感では問題なさそうなものの、ガラスとの接合部にわずかな段差があり、持った時に違和感があります。細かい仕上げを気にする人には気になる点かもしれません。

シンプルでも明るく撮れるデュアルカメラ

背面カメラはデュアル(2眼)カメラを搭載。目を引く機能は多くはないものの、シンプルな操作で明るく撮れる優秀なスマホカメラという印象です。

  • 背面カメラは約4,820万画素+500万画素(超広角)のデュアル(2眼)カメラ。シンプルながらも設定などをしなくとも綺麗に撮れる

デュアルカメラは、標準画角と超広角の切り替えに対応。超広角は風景を多く切り取れるため、スナップ写真などで活躍します。AIによる被写体認識機能も備えており、料理や夕焼けなどのシーンで見栄えの良い写真を自動で作成してくれます。

  • 風景の作例(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

  • 風景の作例(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

  • 風景の作例(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

  • 花の写真の作例(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

  • ご飯写真の作例(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

単なるメモも高機能。小技の効いたアプリが充実

メーカーのLGはGalaxyシリーズのサムスン電子と並ぶ韓国の大手スマホメーカー。日本向けの低価格モデルのLG Style3であっても、プリインストールアプリが充実しています。

たとえばメモアプリは手書き入力や音声メモにも対応するなど高機能。オーディオレコーダーアプリでは2つのマイクを活用して高音質なステレオ録音にも対応します。最近は多くのメーカーが搭載するようになったゲーム向けランチャーも備えています。

  • 高機能なメモアプリ。手描きや音声メモが行える

  • ゲーム向けランチャーでは通知制限やスクショ撮影に対応

日本向けのおサイフケータイやラジオ機能も搭載しています。テレビ機能(ワンセグ・フルセグ)は使えませんが、それ以外のスマホに求める機能はほぼ対応できるでしょう。

細かい機能では、左側面に「Googleアシスタントキー」を搭載しています。押すだけでGoogleアシスタントを簡単に起動できる物理ボタンで、左手の親指で押しやすい位置にあります。GoogleアシスタントはAndroid 10の標準ジェスチャー(画面の右下・左下から上スワイプ)でも起動できますが、より素早く起動したいなら専用ボタンの存在は重宝します。

  • 「Google アシスタントキー」で素早く起動できる

  • 「Google アシスタントキー」を押してみたところ

また、さらに小ネタ的な機能ですが「通知バー」のカスタマイズができるのは、このスマホならではの面白さ。一般的な黒色だけでなく、虹色や赤色のグラデーションを設定できます。

  • 通知バーをグラデーション表示にできるのが面白い

  • 通知バーのカラーは「セカンドスクリーン」の設定で変更可能

バランス◎ 性能と機能の取捨選択が絶妙

前述のようにこのスマホの最大の強みは「Snapdragon 845」を搭載すること。それ以外のスペックについては、コストとのバランスをとって抑えられている部分もあります。

たとえば、メモリは4GBと2020年のAndroidスマホとしては多くはありません。microSD対応ではあるものの、本体ストレージは64GBとこちらも少なめ。LTEの最高速度も下り500Mbps(理論値)と抑えめになっています。

オーディオでは3.5mmイヤホンジャックを搭載し、サラウンド機能「DTS:X」もサポートするものの、前世代モデルまで搭載していた高品位なオーディオチップ「Hi-Fi Quad DAC」は今回のモデルでは言及されていません。

ただし、2年前とはいえ、10万円で売られていたスマホと同じCPU/GPUを搭載しているため、あらゆる動作がスムーズです。グラフィック重視のゲームでは少し待たされることもあるかもしれませんが、同じ価格帯の製品の中では総じて優秀なパフォーマンスを発揮することでしょう。「性能も機能も一通り揃っているスマホがいい。ただし価格は抑えたい」というわがままな要望に応えてくれる1台です。

  • マイナビニュースの表示もスムーズ

LG style3 L-41Aの主な仕様

  • OS: Android 10
  • CPU: Snapdragon 845/2.8GHz+1.7GHz(オクタコア)
  • 内蔵メモリ: 4GB
  • ストレージ: 64GB
  • 外部ストレージ: microSDXC(最大1TB)
  • サイズ: 約152×72×8.7mm
  • 重量: 約160g
  • ディスプレイ(解像度): 約6.1インチ 有機EL(3,120×1,440ドット)
  • メインカメラ: 約4,820万画素(標準)+500万画素(超広角)
  • インカメラ: 約810万画素
  • Wi-Fi: Wi-Fi 5(IEEE802.11a / b / g / n / ac)
  • バッテリー容量: 3,500mAh
  • 連続待受時間: 約480時間(4G LTE/静止時)
  • 通信速度(4G): 受信最大500Mbps/送信最大75Mbps
  • 防水/防塵: ○/○
  • 生体認証: ○(指紋認証)
  • ワンセグ/フルセグ: ―/―
  • おサイフケータイ: ○(NFC/FeliCa搭載)
  • 接続端子: USB Type-C(USB 2.0)
  • カラーバリエーション: Aurora White、Mirror Black
  • 税込価格(ドコモオンラインショップ): 41,976円