俳優の唐沢寿明と女優の仲間由紀恵が、テレビ朝日系ドラマ『24 JAPAN』(10月9日スタート、毎週金曜 23:15~ ※一部地域除く)への思いや撮影の手応えなどを語った。
同作は米国ドラマ『24』初の日本版リメイク。唐沢はテロリストによる女性総理候補暗殺計画を阻止するため、そして誘拐された家族を取り戻すために必死で戦うCTU第1支部A班の班長・獅堂現馬を、仲間はキーパーソンとなる日本初の女性総理候補・朝倉麗をそれぞれ演じる。
■唐沢寿明、『24』リメイクに「すごく驚きました」
――あらためて、世界的大ヒットシリーズ『24』史上初となる日本版『24 JAPAN』への出演が決まったときのお気持ちを教えてください。
仲間:オリジナル版の『24』は、私もすごくハマったドラマだったんです。当時、私は何かの作品の撮影中だったと思うのですが、朝までずっと見てしまうくらい、ストーリーに引き込まれました。それほど大好きだったドラマの日本版からお声を掛けていただいて、すごく光栄でした。役が総理大臣候補という、とても大きな役でしたので、不安もありましたが、頑張って撮影に取り組んでおります。
唐沢:最初に頂いた企画書に書いてあった『24 JAPAN』というタイトルを見たとき、『24』風のドラマを作るのかと思ったんです。そうしたら、リメイクだというじゃないですか。すごく驚きました。と同時に『自分でよかったら、やりたい!』と思いました。僕はDVD-BOXをすでに買ったのに、また忘れて新しいものを買ってしまうくらい、昔から『24』が大好きでしたから!
仲間:え~っ、DVD-BOXを2つ持っているんですか!? 本当にお好きなんですね。
唐沢:ただ、ドラマ自体はオンデマンドで見ているので、DVDでは見ていないんですよ。ただただ、コレクションとしてBOXが欲しいという(笑)。
仲間:もう完全なるファンですね(笑)。
――唐沢さんは仲間さんが日本初の女性総理候補役と聞いて、仲間さんは唐沢さんが日本版ジャック・バウアーの役だと聞いて、どんな感想を持たれましたか?
仲間:実は最初、ジャック・バウアーはアクションがものすごく多いイメージがあったので、勝手に『唐沢さんが爆弾でメチャクチャにされてしまう!』と、心配になってしまったんです(笑)。ただ、シーズン1は見直してみると、それほどアクションがないので、安心しました。
唐沢:仲間さんが演じる総理候補は、母でもあるじゃないですか。強い部分ばかりでなく、子どもや家族を思う気持ちも同時に表現することは、なかなか難しいと思うんですけど、仲間さんなら間違いないと思いました。
仲間:ありがとうございます。唐沢さんは以前初めてご一緒させていただいたドラマでも、役にとても誠実に取り組み、大人の余裕と落ち着きをもってドッシリとした作品づくりをされていたので、とても素敵だなと思ったんです。ですから、今回も唐沢さんの持つ“良い緊張感”の中でストーリーが進むことがイメージできましたし、私もそんな唐沢さんに絶大な信頼を寄せながら、頑張ろうと思いました。
唐沢:僕も絶大なる信頼を寄せています。仲間さんはお芝居がきっちりできる方ですから、とても安心しています。
■コロナで撮影中断も「結構大変でした」
――現在は撮影も着々と進んでいるかと思いますが、手応えはいかがですか?
唐沢:「クランクインして3日ほど撮影し、『さぁ、これからだ!』というときにコロナで撮影が中断しまして…。そういう状況下で、集中力を絶やさずに取り組み続けるのは結構大変でした。ただ、撮影がなかった期間にゆっくりと台本を読み込んで、役について考えることもできたので、それはありがたかったです。通常の連続ドラマだと、時間に追われての撮影になりがちですから。
仲間:私は現在、コロナ対策をしながら撮影をすることにも慣れてきまして、ちゃんと緊張感を持ちながらも、役に集中できています。総理候補という役柄も最初はなかなか理解しがたい部分もありましたが、麗の『国民のリーダーとなって、この国をもっと良くしていきたい』という強い信念、そして家族への愛情もひっくるめて仕事が成り立っている様をしっかりと演じたいと思い、日々撮影に臨んでいます。
――お2人の数少ない共演シーンは、今後撮影されるとお聞きしているのですが…。
唐沢:仲間さんのお芝居を早く目の前で見たいですね。
仲間:私も、今はひとり孤独にベッドルームで外を眺めていたり、電話をしていたり、時々おじさんたちと会ったり(笑)…といった撮影が多いので、獅堂さんとお会いできる日を楽しみにしているんです。
唐沢:実は仲間さんの撮影シーンを少しだけプロデューサーさんに見せてもらったんです。そうしたら、前回共演したときとは別人じゃないかってくらい、印象がまったく違って見えたんです。それって俳優として、ものすごいことなんです! それでもう驚いて…。思わず連絡したもんね?
仲間:(照れながら)お褒めの言葉を頂きました。本当にありがとうございます。
■唐沢寿明「緊張感もすごいです」
――今は別々で撮影されていますが、何かお互いに聞いてみたいことはありますか?
仲間:そちらの現場は、スピード感が速いですか?
唐沢:速いですよ。もちろんスピード感だけでなく、緊張感もすごいです。いいシーンが撮れるように、準備に時間をかけて何度もテストして、本番に臨んでいますから。
仲間:それをお聞きできて、よかったです。獅堂さん側やCTU側の熱量からあまり遠くなりすぎないように気を付けながら、撮影をしなければ…と思いつつも、皆さんの様子が見えないので、少し手探りな部分があったものですから。
唐沢:ふと気になったんですけど、朝倉麗さんのイメージカラーは何ですか?
仲間:ピンクです。ちょっと落ち着いたピンクですね。
唐沢:そうだよね。派手なピンクだと、コメディアンになっちゃうもんね。
仲間:派手なピンクにはいたしません(笑)。
唐沢:僕は24時間、外で捜査しているから衣装も変わらず、イメージカラーも特にないんですけどね。
仲間:主役なのに、衣装がひとつ!
唐沢:でも、すごくラク(笑)。これだけ着ていればいい。装替えがあまり好きじゃないから、ありがたいですよ!
――では最後に、ご自身が好きなシーンなど、見どころを教えてください。
唐沢:この物語には暗殺計画など大きな事件もありますが、実はもうひとつ“家族”がドラマの大きなキーになるんです。というのも実は、獅堂現馬にも朝倉麗さんにも、そして暗殺計画に絡むテロリストにも家族の物語が絡んでいるんです。そこに対して、登場人物たちがどう対処していくのか…。これが見どころのひとつでもありますし、そういう視点からご覧になっても面白いと思います。
仲間:私はCTUを抜け出す獅堂さんのシーンが好きなんです。獅堂さんはひとりで大きな問題を抱え、それを解決するために出ていくのですが、そういう“新しく起こる問題や事件に対応していく姿”がカッコいいと思いますし、映像で見るのを今から楽しみにしています。