今回は、e☆イヤホン秋葉原店にスポーツ向けイヤホンの売れ筋を取材しました。ウィズコロナの時代となって、スポーツ向けでも求められる機能や利用シーンは大きく変化している様子です。
同店の東谷圭人氏は「コロナの影響でスポーツをする場所が変化した人も多いですし、スポーツ向けイヤホンをテレワーク用のヘッドセット代わりにする使い方も珍しくありません。そういったさまざまなシーンで便利に使えるように、外音取り込みやノイズキャンセリング機能に注目する人は増えている印象があります」といいます。
本来のスポーツ向けの用途に加え、柔軟な使い方ができるモデルがトレンドを作っていました。下記の買い物のコツ三箇条を踏まえて、直近の売れ筋トップ5を追っていきましょう。
- スポーツ向けは防水仕様のチェックが重要。一般的にはIPX4以上が目安となる
- 試用時に大切なのはフィット感。イヤーピースを付け替えて、左右ともしっくりくるモデルを厳選したい
- 実際の外音取り込みの具合も確かめておきたい。遮音性重視ならノイズキャンセリングも要確認
※本文と写真で掲載している価格は、2020年8月26日13:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。
第1位:耳をふさがない骨伝導のスポーツモデル「Aeropex」
一番人気となっていたのは、AfterShokzの骨伝導イヤホン「Aeropex」です。耳の穴の手前のこめかみ近くを振動させて音を鳴らす仕組みで、ネックフックで左右一体となっています。防水防塵仕様はIP67で、連続再生時間目安は最大8時間となります。取材時の税込み価格は18,180円でした。
同店では、骨伝導イヤホン自体の需要が伸びており、昨年同時期比で13倍にもなっているとのこと。そのなかでも、ジャンル全体の人気を牽引しているのがこのモデルです。
「初期の骨伝導イヤホンをイメージすると驚くと思います。スピーカーで鳴らしているような自然な響き方で音楽が楽しめますし、振動部がむずがゆく感じることもありません。ナチュラルに外音取り込みできるので、屋外での運動やテレワーク向けに買っていかれる方が多い印象ですね」
第2位:ノイズキャンセリング機能搭載でIP55の「WF-SP800N」
2位以降は完全ワイヤレスモデルが続きます。2位はソニーの「WF-SP800N」が入りました。2020年6月発売のニューフェイスで、外音取り込みとノイズキャンセリング機能を備えているのが特徴です。IP55対応のスポーツ向けとなり、連続再生時間目安は最大13時間(ノイズキャンセリング機能オフ時)。取材時の税込み価格は23,760円です。
「ランニングマシンや周囲の音が気になるという人にうってつけのモデルといえます。状況に応じて外音取り込みもできますから、ジムなどでも安心して導入できます」
第3位:通話品質にも定評があるIP57モデル「Elite Active 75t」
続く3位は、Jabraの「Elite Active 75t」。スタンダードモデルの「Elite 75t」もIP55仕様となっていますが、こちらはさらに防水性を高めてIP57となっているのがポイントです。連続再生時間目安は7.5時間。取材時の税込み価格は23,980円でした。
「Jabraは片耳ヘッドセットの開発を続けてきたメーカーなので、完全ワイヤレスモデルも通話品質がとても高いと評判です。スポーツ用途に加えて、テレワークなどの仕事で使いたいという人にも人気があります」
第4位:ボーズの完全ワイヤレス「SoundSport Free wireless headphones」
4位は、ボーズの「SoundSport Free wireless headphones」がランクインしました。同社唯一の完全ワイヤレスモデルで、IPX4等級となっています。連続再生時間目安は最大5時間。取材時の税込み価格は26,400円となります。
「ボーズはイヤーチップが独特で、密閉感する感じがないのにしっかり固定できるということで、スポーツ用に好む人は多いです。自然と外音が入ってくる感じなので屋外でも使いやすいですし、カナル型の密閉感に抵抗がある人でも導入しやすいところがあります」
第5位:高い遮音性と装着感で人気の「REFLECT FLOW」
5位に入ったJBLの「REFLECT FLOW」は、逆に密閉性の強い装着感で支持を集めているといいます。IPX7等級で、外音取り込み機能も搭載。連続再生時間目安は最大10時間となります。取材時の税込み価格は12,672円。
「フィット感と遮音性の高さを重視する方に人気がありますね。頭などを激しく動かすスポーツでも安心してプレイに集中できます。比較的手を出しやすい価格帯という点も人気に一役買っていると思います」
はみ出し情報…水中イヤホンのニーズは「WF-SP900」に集中
水中で使えるスポーツイヤホンの売れ筋も尋ねてみました。水中でも使えるイヤホンとなると、IPX8等級でメモリー内蔵型のモデルに限られますが、条件を満たすなかではソニーの完全ワイヤレス「WF-SP900」がオンリーワンに近い人気を保っているそうです。
IP65/IP68等級で、Bluetooth接続と4GB内蔵メモリーの音楽再生に対応しています。連続再生時間目安はメモリー再生で最大6時間、Bluetooth接続で最大3時間となります。外音取り込み機能も備え、取材時の税込み価格は2万9500円でした。
「プール需要はほぼこれ一択といった感触です。イヤホンを許可しているプールでの使用に限られますが、求めている人はずっと一定数いらっしゃいますね。やはり指名買いが多いです」