テレビ朝日のドキュメンタリー番組『テレメンタリー2020』では、コロナ禍での半グレ集団の実態に迫った『コロナ禍 闇に溶ける半グレ』(ABCテレビ制作)を、きょう23日(27:30~)に放送する。
「コロナの影響で給料が少ない方」「現ナマ100万円以上は固いです」……これはネット上にあふれる「闇バイト」募集の誘い文句だ。コロナ不況で仕事が減った一般人が、高額報酬につられ、強盗事件などの凶悪犯罪に手を染めてしまう事件がこのところ頻発している。
その闇バイトの「雇い主」について取材を進めると、浮かび上がったのが半グレの存在だ。半グレとは暴力団のような組織を持たず、詐欺から殺人まで様々な犯罪に手を広げ、離合集散を繰り返す不良集団。なぜ、いま闇バイトの募集に手をかけているのか、東京で有数の規模を誇る半グレ集団の関係者を直撃した。
その関係者は「コロナ不況で仕事がなくなり簡単に応募してくる、犯罪の実行犯をバイトにさせることで上の方まで逮捕されない」と語る。半グレの取り締まりは最近になって厳しくなっていて、素人を犯罪の手先にさせることで、中枢にまで捜査の手が及ばないようにしているのだ。
コロナ不況と警察の摘発の強化で、半グレのアジトにも異変をもたらしている。取材班が入手した独自映像には、コロナで休業しているカラオケスナックに半グレの男らが身を隠し、掛け子の募集をしたり、カード偽造まで行ってたりしている衝撃の様子が写っていた。
さらに、最近になって新手の半グレが台頭。コロナでシノギが減った暴力団から、半グレへと流れるケースが加速していた。
取材班は、山口組の直系団体を離脱し、東京で一大勢力を誇る半グレ集団のリーダー格にのし上がった男を取材。暴力団をやめた際に小指を落とした左手には高級時計が光っていた。その稼ぎの元となっている風俗店のキャッチ=違法行為の現場を撮影。新たな脅威となって我々の身近に忍び寄る半グレ、その実態に迫る。
ナレーションは、俳優の眞島秀和が担当する。