俳優の長谷川博己が主演を務めるNHK大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜20:00~)で、将軍・足利義輝を演じてきた俳優の向井理。きょう20日に放送される第24回「将軍の器」では、三好・松永の子らによるクーデターが勃発し、義輝の最期が描かれる。

  • 『麒麟がくる』足利義輝役の向井理

義輝を演じる上で、向井は“重み”と“儚さ”を意識。「没落してゆく将軍家を感じながら、武家の棟梁であるプライドも持ち併せているところです。13代目まで続いてきた重みと、いずれ滅びる儚さを両立させることは意識してきました」と明かしている。

混迷する京の情勢に翻弄されてきた悲劇の将軍・義輝を通して、戦国時代の過酷さをどう感じたのか。「習わしや伝統など大事なことも多かったと思いますが、反面抗えないことも多々あったのかと。命の重みも今とは全く違うでしょうし、その根底にある意識は少なからず今にも流れているのではと思いました。また、実力次第でのし上がれる分、切られるのも一瞬。その渦に飲み込まれたらギャンブルのような人生になっていくのだろうと想像します」と語った。

13日に放送された第23回「義輝、夏の終わりに」では、義輝が「短くはあったが、ようわしに仕えてくれた。礼を言うぞ」と光秀(長谷川)に感謝。「欲を言うと、もっと早うに会いたかった。遅かった」と涙ながらに心の内を吐露しつつ、最後に「十兵衛、また会おう」と再会を誓った。

だが、突然訪れる義輝の最期。向井は「剣豪将軍と名は付いていますが、史実と事実は違います。殺陣のシーンもあると思いますが、武家の頭領らしく、勇ましく散ることができたらなと思います」と語っている。

そして、殺陣のシーンについて、「義輝について調べる中で、史実のようなものや創作のようなものなどいろいろありました。その中で演出の方に合理性や物語性、そして今回の大河ドラマの目指す所を意識して殺陣を作っていただきました」と説明し、「今までにない立ち回りになっていますので、細かい部分も見ていただければ幸いです」と視聴者に呼びかけた。

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