iOS 14で、iPhoneは「特定の音」を聞きわけられるようになりました。人間の言葉を聞き取り、その内容を理解してさまざまな処理を行う音声アシスタントのSiriという存在もありますが、iOS 14で追加された「サウンド認識」では犬・猫の鳴き声や救急車のサイレン、自動車のクラクションといった音を検出すると、ユーザに通知してくれます。
サウンド認識は、アクセシビリティ機能の一種として装備されています。初期値では無効化されていますが、『設定』→「アクセシビリティ」→「サウンド認識」の順に画面を開き、「サウンド認識」スイッチをONにしたあと、通知対象とする音のスイッチをONにすれば準備完了です。
たとえば、サウンド認識で「猫」を有効にしておくと、周囲で猫が甘えているときや威嚇しているときの鳴き声が聞こえると、「猫の可能性のある音が認識されました」と通知されます。タップするとサウンド認識の設定画面が現れるだけの通知ですが、聴覚に障害がある人の補助目的はもちろん、ヘッドホンで音楽を聴いているときのドアベルを通知で視覚化するなど、工夫次第では健常者にも役立つ使い方が可能です。
なお、スイッチは同時に複数をONにできますが、その音色データが初回利用時にダウンロードされるため、通信環境によってはデータ通信量が発生することがあります。また、サウンド認識を有効にしている間は、「ヘイ、シリ」でSiriを呼び出せなくなるため、Siriの利用頻度が高い人は注意しましょう。