京都市の大宮交通公園に保存されていた京都市電の108年前の路面電車車両がこのほど、大阪府交野市の「ハピネスパーク交野霊園」に移された。霊園の運営会社によれば、今後は法要施設として活用するとのこと。
この車両は、1912(明治45)年の製造から1961(昭和36)年まで、北野天満宮~京都駅前間を走っていた通称「N電」。引退後は京都の大覚寺で保存され、その後、大宮交通公園に移された。
今回、大宮交通公園の再整備にともない京都市が譲渡先を募集したところ、大阪府で霊園を運営する「西鶴」が引き受けることとなった。同社が運営する「ハピネスパーク交野霊園」では、周忌法要のできる法要施設や設備がなかったことから、「子どもたちの記憶に残り、何度でもお墓参りに通いたくなる霊園」になればと、「電車型法要施設」としての活用を発案したという。
大宮交通公園からの輸送は8月26日夜に行われ、約3時間かけて設置場所の霊園に到着。さらにその3時間後、霊園内に設置された。9月上旬から外観の塗装作業を始めており、2~3カ月かけて内装の修繕作業を行うとしている。