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【この記事のエキスパート】
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務:山野辺 祥子
武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。
音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。
現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。
子どもからお年寄りまで、誰でも簡単に演奏できるハンドベル(ミュージックベル)。この記事ではハンドベルの選び方とおすすめ商品を紹介します。クリスマスに演奏したいという初心者向けに、人気ブランドである全音などの製品を厳選。幼稚園の演奏会にぴったりの安い製品も!
ハンドベルとはどんな楽器?
ハンドベルの起源は17世紀後半のイギリスまでさかのぼります。
当時、鐘(チャーチ・ベル)の音は時報・警鐘として、また冠婚葬祭の儀式に使われていました。そのためリンガー(鐘を鳴らす人)は、目的に応じて正確に音を奏でる必要がありました。
そこで、実際に鐘を鳴らすことなく練習するために開発されたのがハンドベルです。日本では、ミッション系の学校なら、学生時代にハンドベルに触れる機会があります。
ハンドベルの種類をご紹介
日本でハンドベルが普及しはじめた1970年当時は、高価な「イングリッシュハンドベル」が使用されていました。1982年に、内田洋行が幼稚園・小学校用の音楽教材として発売したのが「ミュージックベル」です。
いまでは日本でハンドベルというと、これらの2種類の楽器を指します。ではそれぞれについてみていきましょう。
イングリッシュハンドベル|やわらかく透明感のある音色
イングリッシュハンドベルは高価な楽器なので、誰でも気軽に購入できる価格帯ではありません。
日本では、アメリカのマルマーク社とシューマリック社、日本製のアプリハンドベルがよく知られています。高音域だと200~300gですが、低音域では7~8kgととても重量感があるため、持ち運びがたいへんな楽器といえるでしょう。
ミュージックベル|誰でも手軽に演奏できる
ミュージックベルの特徴はとても軽量で、構造的に誰でもかんたんに音を鳴らせる点です。鐘をたたくクラッパーと呼ばれる内側の振り子が、全方向に動くように設計されているのがポイント。
一方向にしかクラッパーが動かず、音を出すのにテクニックが必要なイングリッシュハンドベルよりも気軽に楽しめるのはこのためです。子どもやお年寄り、身体の不自由な人でも演奏を楽しめます。
ハンドベルの選び方
まずはハンドベル(ミュージックベル)の選び方をチェックしていきましょう。ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務・山野辺祥子さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのハンドベルを選ぶために参考にしてみてくださいね。
ハンド式・タッチ式・デスク式から選ぶ
■ハンド式|従来どおり振って音を出すタイプのものです。
■タッチ式|ハンドルの先にタッチするだけで音を出すことができます。
ハンド式とタッチ式の2Wayで演奏できる便利なハンドベルも出回っています。握力が弱い人など、振るという動作が苦手な人にもぴったりです。
■デスク式|名前のとおりデスクの上に置いて演奏するタイプです。ハンドルがない代わりにボタンがついています。ボタンを押せば音が出せてハンドベルを持ち替える必要がないため、ひとりでより多くの音を演奏できます。
20音域以上を選ぶと演奏の幅が広がる
市販されているハンドベルの楽譜は、たいていの場合20音で演奏できるように作られています。市販されているセットは、20音、23音や27音です。20音以上あれば、ほとんどの楽譜に対応可能です。
グループのメンバーひとりあたり3〜4音担当するのが、楽しみながら演奏できる目安です。5音を担当するとなると、演奏がたいへんになります。グループのメンバー数を考えて、20音か、23音か27音なのかを決めるといいでしょう。
キャスティングやクラッパーの素材で選ぶ
イングリッシュハンドベルに近い音を目指すなら、キャスティング(鐘の部分)が真鍮製の日本製ハンドベルを選ぶといいでしょう。音色は、炭銅製<鉄製<真鍮製の順によりすぐれています。
素材によって音が違うのは、クラッパー(内側の振り子)も同じです。クラッパーが樹脂製だとかたくてはっきりとした音に、ゴム製だとやわらかく落ち着いた音になります。値段も素材の質によってそれなりに違ってくるので、使う目的を明確にして予算を決めることが大切です。
楽譜の読めない人にも使いやすいマルチカラー
小さな子どもを集めて演奏する場合や、楽譜を読めない人が演奏する場合は、カラーリングされたハンドベルが使いやすいでしょう。音によってキャスティング(鐘の部分)やハンドル(握り手)が色分けされていると、担当のベルがどれかすぐにわかります。
音によって色が塗り分けられているので、楽譜が読めなくても演奏に支障がでません。ゴールドやシルバーは結婚式など厳かな場にふさわしい色ですが、マルチカラーは楽しい余興の席にぴったりです。
単音販売もあるかチェックして
一時的な余興のためだけではなく、長期的に使用するためにハンドベルを購入する場合は、単音販売されているかどうか確認するようにしましょう。とくに教育現場などで使う場合は、ハンドベルの使用頻度が高く消耗が激しくなります。
単音販売されていないハンドベルを購入すると、ひとつ壊れたらセットごと購入し直さなくてはなりません。
ピアノ講師からの購入アドバイス
【エキスパートのコメント】
小さな子どもの音楽の授業からお年寄りのレクリエーションまで幅広く楽しめるのが、ハンドベル。魅力的なやさしいベルの音色は、聴く人をうっとりさせます。選ぶ際に大切なのは、用途に合ったものを選ぶこと。演奏したい曲の音域を演奏できるかや、奏者の数に合うかに加え、持ちやすさも重視して検討してみてください。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)