人は何歳まで成長できるのでしょう。加齢に伴い脳の成長は止まるのでしょうか。最近の研究では「年齢に関係なく」なんらかの能力がピークに達するという発表もあるようです。
では、表現を生業とする人に対して、「才能が枯渇した、作品に全盛期のキレがない」と言われるのはなぜでしょうか。この問いに対する解の一つとして、あるツイートが大きな注目を集めていました。
クリエイターのくない瓜(@kunaiuri)さんが投稿したのは、「体力が落ちると、思考力も落ちる」という、自身の状態を踏まえた見解でした。特に30、40歳が節目ではないか? と推測しています。
年を取って才能が枯れると思うじゃん、違うんですよ、体力の低下で、ちょっとしたことで思考力が落ちるんすよ。若い時の感覚でいると、あっさり。節目は30.40です…お若い方、覚えておいて下さい…昔みたいに出来なくなったら、体いたわればまた出来る様になる事を
(@kunaiuri)より引用
シンプルかつ説得力のあるツイートには、「分かりすぎます。さらに年とって折り合いが付いてくると力技以外の仕事の仕方を覚えるんだけど、中にはその前に体が枯れてしまう人もいて……」「最近、『いやー寝なくてもいけるっしょ』とか思ってたら、全然無理で、泣けてきました……無理ってできなくなるもんなんですね……orz」
「35歳になりましたが、思考の切れ味の悪さが睡眠不足との比例が見えてきたり、体力的な無茶はそろそろ控えないといけないかな? と思うことしばしば」「現在進行形で実感中です」「個人的には35歳が節目のような気がします。そのあたりで立場を取るか実を取るかを無意識に選んでいるんじゃないかと思っています」など、多くの共感と悲哀の声が寄せられていました。
また、「栄養バランスと量、睡眠時間と質、運動量と実施間隔。すべて大事ですぞ~」「才能はアンテナ、産まれ持ったアンテナは錆び付いたりしない。でもそれを支えるバッテリー(体)は他の人と同じで変わらない。そっちは情け容赦なく衰える。だから体力を維持しよう。筋肉は才能を裏切らない」
「最近、筋トレしてます。体調が良くなりました」「絵描きが筋トレするのはそいうことですね?」など、体力維持のために体を鍛えたり、食生活や体のケアを意識すると違うという、同じ意見の読者からもコメントが上がっていました。
さらには「絵を書く人にとって、体をいたわること、特に寝ることの大切さについては、水木しげるという史上最強の先生がいますからねえ……」とレジェンドの教えを紹介する読者もいました。
実際、加齢による体力の低下を感じ始めたのはどのタイミングなのか、くない瓜さんに詳細を伺いました。
くない瓜さん: 若い頃は普通だった、「食事は菓子パンやアイスだけ、睡眠3~4時間、運動はしない」という不規則な生活がたたったのか、30前後から鬱のような状態になりました。恐らく一時的に血糖値の急速な乱れがあったのだと思います。
これはまずいと思ったくない瓜さん、肉・野菜・パンをバランスよく食べるなど食事改善を始めたところ、すぐに症状が改善したそうです。
――最近、体調面で気になることはありますか?
くない瓜さん: ここ数日、少し背中を痛めたせいか、頭に霧がかかったような「ぼんやりした感覚」が続いていました。そこで治療のため施術で、首回り、腰や背中と全体的にほぐしてもらうと、徐々に感覚がハッキリしてきました。たぶん首回りの血流が悪くなっていて、脳への血流が十分ではなかったのでしょうね。
また、体をケアするための整体を2カ月ほど行けなかったこと、日々のストレッチやウォーキングも不十分だったかもしれません、と自戒を込めて話してくれました。
年を取って才能が枯れると思うじゃん、違うんですよ、体力の低下で、ちょっとしたことで思考力が落ちるんすよ。若い時の感覚でいると、あっさり。節目は30.40です…お若い方、覚えておいて下さい…昔みたいに出来なくなったら、体いたわればまた出来る様になる事を
— くない瓜 (@kunaiuri) September 16, 2020