「お金を貯めたいけれど、毎月決まった金額を貯金に回すことができない」「なんとなく余ったお金を口座に残しているだけで、具体的な貯金の方法がわからない」など、うまく貯金ができない人はいるのではないでしょうか。貯金は、闇雲にお金を口座に入れればいいというわけではなく、いくつかのコツがあります。

ここでは、初心者でも無理なく貯金を実践するためのコツを紹介します。貯金が長続きしない人も、貯金に成功するためのポイントを押さえた上で、ぜひチャレンジしてください。

「貯金は誰にでもできるもの」と思うことが大切

まず大前提として、「自分の収入では貯金なんて無理」「どうせ長続きしない」など、貯金ができないと思い込まないことです。

最初から「毎月10万円貯金しよう」といった、ハードルが高い目標を掲げる必要はありません。収入から必要な生活費を差し引き、どんなに少額だとしても残ったお金を貯金に回すことができれば、お金は貯まっていきます。

「月々の収入-生活費などの支出」が1円以上であれば、貯金に回せるお金は生まれることになります。収入を上回る出費をしないことが貯金の第一条件となります。

お金が貯まらない原因は、収入と同額かそれ以上のお金を使っているからです。収入を増やすか支出を減らすことで、誰でも貯金をすることは可能です。

貯金のコツ1 毎月使えるお金と貯金を振り分ける

初心者でも実践しやすい具体的な貯金のコツとして、まずは毎月の収入を「生活費などに使うお金」と「貯金に回すお金」に振り分けることから始めてみましょう。

初心者の場合、「収入の9割を生活費などに使うお金、残りの1割を貯金に回すお金」という割合を目安にスタートしてみることがポイントです。

まずは無理をせず、確実に達成できる範囲で貯金することが成功のための第一歩となります。貯金に回すお金が収入の1割でも厳しい場合は、数千円単位でもいいので、貯めるお金を確保しましょう。

貯金できるお金が毎月3,000円だとしても、1年続ければ貯金額は3万6,000円。貯金0円とは大きな違いとなります。このように、少額でもまずは貯金に慣れていくことが大切です。

貯金のコツ2 貯金は手の届かないところで保管する

貯金は、なるべく手の届かないところで保管することがおすすめです。せっかく貯金をしても、いつでも引き出せる普通口座や家の金庫に保管しておくと、人によってはつい貯金に手を出してしまう可能性があります。

ここでは、自動的に貯金ができる、おすすめの方法をご紹介します。

・財形貯蓄制度

給与から天引きして積み立てができる、「財形貯蓄制度」を活用する手があります。一般財形の場合、1年間は取り崩しができなくなりますが、それ以降であればいつでも払い出しができ、比較的気軽に利用しやすい制度といえます。

1年間は確実に貯金ができるため、貯金を強制的に習慣づけたい初心者の人も取り入れやすいこともポイントです。

・確定拠出年金

老後資金に備えたい人は、確定拠出年金を利用するのがおすすめです。確定拠出年金には企業型と個人型があります。企業型は未導入の会社もあるため、個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用してみましょう。

これは、個人で年金を積み立てながら運用していく制度となっており、公務員や専業主婦など加入者の範囲が拡大されたことで、より多くの人が気軽に利用できるようになりました。節税にもつながるため、税金面でのメリットも期待できます。

ただし、確定拠出年金は60歳まで払い出しすることができないため、原則、老後資金のための貯金ということを踏まえて検討しましょう。

・自動積立定期預金

自動積立定期預金を利用することで、銀行などの金融機関で、定期的にお金を積み立てていくことができます。上記2つの方法と比べると、払い出しが簡単にできてしまうという弱みはありますが、お金が自動的に預金口座へ振り分けられるため、手動で行うよりも楽に貯金ができます。

利用する際には、給与が入金される口座から、自動的に振り分けられるよう設定しておきましょう。

貯金のコツ3 どんなに少額でも貯金を継続する

貯金は不定期に行うのではなく、習慣づけて継続することが重要です。毎月続けた場合、1年後、5年後、10年後と、それぞれのタイミングでいくら貯金できているのかをシミュレーションしてみましょう。

将来のライフイベントや大きな買い物などに合わせて、「この頃までにいくら貯金しておきたい」という具体的な目標があれば、貯金に対するモチベーションをキープできるでしょう。

少しでも貯金ができたら次のステップへ

上記で、「収入の1割を貯金に回すことを目安に」とご紹介しましたが、貯金に慣れてきたらより効率的に節約と貯金ができるよう、家計の見直しをしてみましょう。貯金に回せるお金が、収入の1.5割や2割に増やせるかもしれません。

家計を見直すためにも、家計簿をつけることをおすすめします。毎月の収支を書き出して、無駄な支出がないかをチェックすることがポイントです。

最近は、スマートフォンで手軽に家計管理ができる家計簿アプリがありますので、自分にとって使いやすいものを探すといいでしょう。もちろん、手書きで家計を管理する方法が性に合っているという人もいるかと思います。 貯金と同様に、長く続けてこそ効果が出ますので、自分に合った方法で家計簿をつけていくことが大切です。

まずは少額でも貯金を継けましょう

たとえ1円でも貯金に回すお金があれば、それを毎月継続していくことが貯金の成功への第一歩といえます。

貯金方法にはさまざまなものがありますが、初めのうちにあれもこれもと手を出そうとすると、手間も時間もかかってしまい、途中で挫折してしまう可能性が高くなります。

まずは自分に合った貯金方法をひとつ実践するところからスタートして、1年間継続してみましょう。だんだんと貯金に慣れてきたら、節約術や貯金方法を工夫してみることもおすすめです。