ーー一般的には、パパが仕事で忙しく、なかなかママとコミュニケーションが取れないことが多いですよね。子どもとひたすら向き合っているママが孤独感を深めたり、パパが子どもに関われないことで家庭に居場所がなくなったりするケースをよく聞きます。一般的な男女の役割とは別になりますが、研究者として超多忙な奥さまと、主夫として家事と育児に向き合っていた山田さんは、どのようにコミュニケーションを取っていたのでしょうか?
山田さん
出産当時は大学の助手だった妻は、助教授、教授とステップアップし、仕事内容も研究や大学のことだけに留まらず、省庁との折衝など幅もスケールも広がっていき、どんどん忙しくなっていました。それでも、出張以外では必ず夜は帰ってきたので、僕や子どもと話をする時間はありました。ほんの少しの時間でも、顔を見てコミュニケーションを取り、その日の出来事や子どもの成長を共有できると全然違いましたね。ほんのわずかな時間でも、夫婦でその時間を大切にできれば、家族の絆ができると思います。家族としてつながっている実感があれば、ちょっと大変なことがあっても乗り切れます。