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【この記事のエキスパート】
バイク雑誌フリーライター:NANDY小菅
各種バイク誌で活躍しているフリーライター。
1998年に独立したのでこの稼業一筋で20年余り。所有バイクは、小さいのから大きいのまで多種に渡り、数としては20台を超えてしまったあたりからもう数えるのをやめてます。
車はサニトラのロング(クーラーなし)。ストリートファイター系を得意としてきたが、昨今では古いバイクのレストアライターとしても活躍の場を広げている様子。
バイクとアニメの探究者で、著書に「アニメバイク本」や「ご奉仕大好き! メイド本」などがある。
山道や林道などを走行するのに役立つオフロードヘルメット(オフヘル)。この記事では、おすすめ商品と選び方のポイントをご紹介。耐衝撃性に優れたものや、快適な素材を使用した内装の商品などを厳選してピックアップ。街乗りにも使えるかっこいいオフヘルが見つかります。
オフロードヘルメットとは?
バイクのライディングを思いきり楽しむ際に欠かせないヘルメット。
オフロードヘルメットは、口部分を守るチンガード、泥や日差しから顔を保護してくれるバイザーが特徴です。山道などの荒れた道を走行する際に必要とされます。
オフロードヘルメットのメリット・デメリット
ここでは、オフロードヘルメットのメリットとデメリットをご紹介します。ポイントをおさえて自分に合ったヘルメットを見つけてください。
オフロードヘルメットのメリット
オフロードヘルメットは顔全体を覆う「フルフェイス」タイプです。チンガードがないジェットヘルメットや顔と後頭部を省いている半ヘルよりも安全性が高い設計になっています。また、前に張り出たサンバイザー、チンガードが地面との衝突の際に顔を守ってくれるなどの効果があります。
オフロードヘルメットは激しい運動量を想定しているため、軽量かつ視界も広く設計されており、雨など突然の天候の変化にも強いのが特徴です。オフロードヘルメットのなかでも、シールドがあるタイプはオンロード、シールドがないモデルは基本的にオフロード向けとなります。
オフロードヘルメットのデメリット
サンバイザーやチンガードが張り出したデザインのオフロードヘルメットは、張り出した部分が空気抵抗を受けやすいため、高速走行には適していません。
オフロードヘルメットの選び方
ここから、オフロードタイプのヘルメットを選ぶためのポイントについて解説します。まずは、しっかりとオフロード仕様かをチェック。
ほかにも、手入れのしやすさやサイズ感、首にかかる負担などから商品を選びましょう。ポイントは下記。
【1】用途に合わせてタイプを選ぶ
【2】機能性で選ぶ
【3】規格や認定などで安全性を確認
【4】ぴったり合うサイズを選ぶ
【5】軽量で首に負担がかからないものを
上記のポイントをおさえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に合わせてタイプを選ぶ
オフロードタイプのヘルメットは、ゴーグルを付けて使用するシールドなしのタイプの印象を持っている方も多いことでしょう。しかし、オンロードでも使用したいなら、シールドありの商品も選択肢に入ります。
それぞれの特徴を詳しくご紹介していきます。
オフロード向き「シールドなし」
本格的なオフロード走行を楽しみたいなら、シールドなしを購入するのがベターです。理由は、息が荒くなるような激しい走行時には、シールドだと曇ってしまい視界が悪くなるためです。別途ゴーグルを用意して着用することで、曇らず目元を守ることができます。
シールドなしのヘルメットを購入するなら、ゴーグル付きかどうかもチェックしましょう。
街乗りでも使える「シールドあり」
普段使いの街乗りなど、オンロードでも使用したい場合はシールドありの商品がおすすめ。メガネやサングラスも併用でき、雨や風などから顔を守ってくれるので便利に使えます。
オフロードでの機能性も確保したい方は、シールドを外してゴーグルが使えるタイプや、エアベンチレーションを搭載して通気性がいいものを購入するといいでしょう。また、クリアシール程度の場合、インナーバイザーを使用すれば、逆光時にサングラスのような効果が得られます。
【2】機能性で選ぶ
ここでは、オフロードヘルメットに備わっている機能についてご紹介していきます。
清潔感を保つなら「内装を取り外せるタイプ」
オフロード走行では汗を大量にかくことが予想されるので、内装が取り外しやすいヘルメットを選びましょう。泥なども多く跳ねてヘルメットにつくので、長期間の使用には洗いやすさも重要なポイント。また、吸汗性や速乾性にすぐれた素材のものを選ぶとより便利ですよ。
安全面を考慮するなら「チンガードの有無」を確認
チンガードは、モトクロスなどのオフロードバイク競技において、呼吸をしやすくし、ゴーグルが曇らないようにしてくれる役割をもっています。また、それだけでなく、転倒時の顔面への衝撃を緩和してくれます。
土よけの効果を得るなら「バイザーの有無」を確認
前頭部の短いバイザーは日よけや雨除けの効果がありますが、オフロードにおいては、主に前を走るバイクの跳ね上げた泥よけの役割を担います。また、スピードを出しても風の抵抗を和らげ、頭をもっていかれにくくしてくれます。
【3】規格や認定などで安全性を確認
ヘルメットの安全性を確認するうえで、目安となるのが「規格」や「認定」と呼ばれるマークです。ここでは、それらの規格・認定の種類についてご紹介します。
国内規格「SG」「JIS」
SG、JISマーク付きのヘルメットは、内閣府令(道路交通法施行規則第九条の五)の安全基準をクリアしているため、日本の公道で使用することができます。
販売許可を表すマーク「PSC」
PSCマークは、販売者側に必要な消費者保護のマークです。市場に流通させる上で必須のマークになるため、PSCマーク付きヘルメットは、すなわち公道で使用しても問題ないということを意味しています。
海外規格「SNELL」
SNELL規格とは、スネル記念財団が行っている5年毎にアップデートされる厳しい基準を通ったヘルメットのみが付けられるマークです。海外企画はほかに、アメリカのJISともいえるDOT、ヨーロッパのECEなど安全性の高い規格があります。
レースに出場可能「MFJ公認マーク」
MFJ公認のオフロードヘルメットは、MFJ(日本モーターサイクルスポーツ)が主催するレースに使用することができるヘルメットです。もちろん、公道で使用することもでき、高い安全性を誇ります。
【4】ぴったり合うサイズを選ぶ
激しい動きが想定されるオフロード用のヘルメットは、しっかりと自分の頭にフィットするサイズの商品を選びましょう。サイズが大きすぎると、万が一事故が起こったときに充分に性能を発揮できない可能性があります。逆に小さすぎると頭を締めつけてしまい、長時間の使用に向かないので注意が必要です。
オフロードヘルメットは、メーカーごとに差があるもののサイズ展開も豊富。ちょっと頭が大きいと思う方は、XLかXXLサイズを検討してみましょう。
【5】軽量で首に負担がかからないものを
オフロードタイプのヘルメットは、安全性を高めるために大きめで視界が広くデザインされているのが特徴です。そのため、重量も通常のヘルメットに比べて重くなりがち。
オフロードヘルメットを購入する際には、首への負担を和らげるためにも、ポリカーボネートやFRPなど軽い素材の商品を購入しましょう。
エキスパートからのアドバイス
開放感があってスクーターやカブ系の街乗りにも
【エキスパートのコメント】
走行していると風がグングン入ってくるため、開放感があるのがオフロードヘルメット。暑い夏にはオンロードとは比較にならない涼しさもあります。
そしてオフロードタイプのヘルメットを選ぶのは、オフのレースや荒れ地を走る人だけではありません。スクーターやカブ系のビジネスバイクといった車種でも、これがまた意外に似合いますよ。