お金を貯めるのが上手な人は、何も高収入を得ているわけではありません。もちろん、中には高収入の人もいるかもしれませんが、大多数は節約やお金の使い方が上手な人です。

無理せず貯金を続けていくには、どのように節約していけばいいのでしょうか。ここでは、今日から簡単にできる節約術を、世代別の貯金額の平均値と併せてご紹介します。

  • 節約術と節約マインドを知って、お金が貯められる人になろう!

    節約術と節約マインドを知って、お金が貯められる人になろう!

手軽にできる節約術のポイント

節約術は大きく分けると、「無駄を減らして支出を減らす方法」と「今あるものをより効率的に使う方法」の2種類があります。今回は、この2種類の節約術の中から、すぐに取りかかれて大きな効果を生み出せるものをご紹介します。

無駄を減らす節約術

・携帯電話料金、光熱費、通信費などの固定費を下げる
毎月支払う固定費は、一度見直して削減できれば、毎月節約効果が期待できます。例えば、携帯電話のデータ通信量を見直して安いプランに変更する、よりお得な電力会社や電気代プランに乗り換えるなど、実行するだけで簡単に支出を減らすことができます。

・いらない月額費がないか見直す
固定費の見直しが終わったら、家計の収支状況を再確認して、無駄遣いがないか探してみることがポイントです。例えば、コンビニに買い物に行くついでについおやつやコーヒーを買ってしまうなら、コンビニに行く回数を減らし、買う前にいったん「これは本当に必要か?」と考える習慣をつけることで、支出を減らすことができます。

今あるものをより効果的に使う節約術

・ポイントを活用する
クレジットカードや電子マネーを使うと貯まるポイントを活用すると、それだけ支出を抑えることができます。また、電子マネーのチャージにクレジットカードを紐づけることで、より効率的にポイントを貯められます。

・省エネ家電を使う
家電の省エネ性能は年々進歩しており、例えば冷蔵庫(401~450L)で見ると、2017年製の冷蔵庫と2007年製の冷蔵庫では、消費電力に約49%もの違いがあります。もし今、あなたが使用している家電が古いものであるならば、省エネ性能の高い家電に買い替えることも検討してみましょう。結果的に、電気代が下がり、買い替えた冷蔵庫本体の元を取れる可能性もあります。

お金が貯まる人は何を意識している?

上記でご紹介した節約術は、一人でも行うことができますが、お金が貯まる人に共通する習慣や行動と一緒に行ったほうが、よりその効果を高めることができます。 お金が貯まる人になるために、ぜひ次のことを習慣化してみてください。

収支を家計簿で管理して、無駄遣いを制御する

家計簿をつけると毎日・毎月の収支が把握でき、どこに無駄があるのかがわかるようになります。固定費や必要ない月額費の見直しも、まず現在の収支状況がわからないことには始まりません。まずは家計簿をつけて、1ヵ月の収支を把握することが、貯金を増やす上での基礎になります。

安いかどうかより、必要かどうかで買うものを決める

安いからといって買っても、結局使わなければ無駄になってしまいます。無駄遣いをしないポイントは、「安い」と思って買いたくなったとき、一度立ち止まって「これは本当に必要だろうか?」と考えることです。これを習慣化するだけで、多くの無駄遣いがなくなります。

貯金額の目標を強く意識する

貯金も仕事やダイエットと同じで、ただ漫然と続けているだけではモチベーションが上がりません。おすすめは、「留学するために2年間で200万円貯める」「年末年始で海外旅行に行くために、半年間で30万円貯める」など、明確な目標を設定することがポイントです。

その目標が魅力的で、かつ強く意識するものであれば、自然と貯金へのモチベーションアップにつながります。

実は貯金している? 年代別の貯金額

貯金額の話を周囲の人とする機会は少ないでしょう。誰しも、自分の貯金額を大っぴらに人に話したくはありません。しかし、自分はきちんと貯金ができているのか、みんなはどれぐらい貯金しているのかが気になる方は多いことでしょう。

金融広報中央委員会の調査によると、各世代の平均貯金額は、下記のとおりです。

■金融資産保有額(金融資産保有世帯) 令和元年

年代 平均値 中央値
20代 198万円 80万円
30代 572万円 300万円
40代 972万円 375万円
50代 1,496万円 420万円
60代 1,930万円 845万円

※参考 : 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査【単身世帯調査】」2019年

なおここで「平均値」とは保有資産額を平均した数値、「中央値」とは保有資産が多い人から少ない人までの金額を順番に並べたときに、真ん中に来る人の資産額を示します。

平均値に比べて少ないから貯金が必要というわけではありませんが、目標金額を決める上でひとつの目安にしてみてはいかがでしょうか。

節約していると思っていたのに逆効果だったこと

節約しているはずなのに、なかなか貯金の効果が上がらない場合、やり方が間違っていて、逆効果になっていることが考えられます。

節約の基本は、本当に必要なものを必要な分だけ買うことです。次のような逆転現象が起こっていないかチェックしてみてください。

送料無料にするために追加で購入する

通販サイトではよく「◯円以上のお買い上げで送料無料」というサービスがありますが、送料を無料にするために買うつもりのなかった商品まで買い足すのは無駄遣いであり、本末転倒です。

注文前にショッピングカートを確認して、本当に必要な商品かどうか確認するようにしましょう。

使い切れない量をまとめ買いしてしまう

スーパーなどでは、よく「3個で◯円」という風に、1個あたりの単価を下げたまとめ売りが行われています。これも一見お得に見えますが、食材なら使い切れなくて捨ててしまうことになりかねませんし、「いつか使うから」と思って買っても、いざ使いたいときにはどこにしまったかわからずに、結局買い直すことになりがちです。

必要な量を必要なときに、必要な分だけ買うことが、節約につながります。

節約は環境づくりと意識を変えることが大切

節約を成功させるポイントは、自然と節約できる環境を整え、意識を変えていくことです。

固定費の見直しや省エネ家電への買い替えなどは、一度行えばずっとその効果が表れますので、まずは固定費の見直しから始めてみてください。