生理用品を持ち歩くのは面倒くさいし、忙しいと替える時間もない。毎月買うのも大変だし、使っていても衣類が汚れてしまった……など、生理用品や経血の悩みはあとをたちません。
しかし今、このような悩みに寄り添った吸収型のサニタリーショーツが反響を呼んでいることを皆さんご存知ですか? まだ周囲で使っている方は少ないですが、次世代生理用品として期待される吸収型のサニタリーショーツは、今後新しい文化になっていくかもしれません。そこで今回は、各社が出している吸収型サニタリーショーツに注目! 実際の使い心地はどうなのか、気になるあれこれをまとめてみました。
吸収型サニタリーショーツの魅力って?
オンラインなどで気軽に購入できる吸収型サニタリーショーツ。価格だけで見ると4,000円以上するものが多く、「従来の生理用品+従来のサニタリーショーツ」の方が安いしなあ……と購入するか迷いますよね。従来の生理用品と比較した次世代生理ショーツの魅力と何なのでしょうか。
■環境に優しくサステナブルである
昨今よく耳にする「サステナブル」という言葉。これは人間の活動が自然環境や資源に悪影響を与得ることなく、その活動を維持できることを指します。
吸収型サニタリーショーツはまさにサステナブルなアイテム! 従来の生理用品(紙ナプキンなど)は使い捨てのものがほとんどで、仮に紙ナプキンを1日5枚、毎月5日間使用と仮定すると、1人の女性が年間で使うナプキンの量は、なんと300枚にもなります。
その点、吸収型サニタリーショーツは洗って何度も使えるので、環境に優しいだけでなく、使い捨ての生理用品を何度も買うことを考えれば結果的にお財布にも優しいと言えます。
■幅広い世代で使うことができ、ジェンダーレス
ブランドによって吸水力やデザインは様々ですが、生理が始まる前の方にも、生理は終わったけど尿漏れが気になるという方にもおすすめできるのが魅力のひとつ。普通の下着と変わらない着け心地で、おりものや軽い尿漏れを吸水してくれるのはうれしいですね。
ボクサー型のデザインも多くあり、実際にあとで紹介する吸水型サニタリーショーツのブランド「Bé-A」ではトランスジェンダーの方から「こんな商品が欲しかった」という声も届いたそうです。女性らしい可愛いデザインから、男性でも買いやすいシンプルなデザインまで、まさにエンパワーメントを高めてくれます。
■生理用品を持ち歩かなくていい
個人的にはやはりこれが最大の魅力。バッグに生理用品を入れて持ち歩くのって本当に面倒くさいですよね。特に結婚式などで小さなバッグの時や旅行で極力荷物を減らしたい時は億劫さMAX。仮に経血の量が多い日でショーツと生理用品を併用する場合でも、替える頻度は少なくて済むので荷物がコンパクトになりますし、忙しくて生理用品を替える時間がない時にもおすすめです。
吸収型サニタリーショーツブランド5選、特徴や価格帯は……?
暑い日や運動をした時、ナプキンをしている箇所に蒸れを感じたことがある方は多いでしょう。吸水型サニタリーショーツはそういった悩みも解決してくれます。まだまだ新しい商品ですが、すでに国内でもいくつかブランドができていたのでご紹介します。
1.吸水力は業界No.1レベル! 「ベア シグネチャー ショーツ」
Bé-Aが販売している「ベア シグネチャー ショーツ」(税別6,900円)は、"生理中であることを忘れるくらいの快適さ"を目指して開発されたフェムテック商品。ブラックカラーのボクサータイプのデザインで、ジェンダーレスにも注目しています。
吸水力は業界No.1レベルで、多い日の平均が約50mlといわれる経血量に対して、このショーツは約120mlの液体をすばやく吸収するそう。なんとタンポン約12本分に相当するのだとか。
ショーツは日本屈指のメーカーと共同開発。吸水力だけでなく、抗菌力や抗菌・防臭加工も優れており、ムレやニオイも気にならないように作られています。
2.自分らしいスタイルを楽しめる! 「Nagi(ナギ)」
「Nagi」(税別5,250円〜)は、"日本の女性をエンパワーメントする"ことをミッションに掲げたBLASTが立ち上げたブランド。「自分の身体をコントロールすることは、自分の人生をコントロールすること」という考えから、新たな"自由"を提案してくれます。
商品は、150人の女性たちのリアルな生理への声を元に作られ、機能性だけでなくデザインにもこだわりがうかがえます。全て国内生産で、パッケージ包装はプラスチックを使用せず、紙素材のみ。環境にも優しい吸水型サニタリーショーツです。
3.21世紀を生きる女性が開発! 台湾発 「MOON PANTS(ムーンパンツ)」
女性がもっと生きやすく、もっと自由に生きられる社会を目指して作られた「MOON PANTS」(4,800円〜)は台湾発のブランド。台湾の21世紀を生きる女性たちが自身で開発もブランディングも行っています。
ショーツは4枚構造になっていて、15〜20mLの液体を吸収。生理が始まったばかりの人も、尿漏れなどに悩む人も、幅広い世代で使える商品です。非常に薄い布で縫い目がなく、アウターにひびかないため生理の日に制限されがちなファッションも自由に楽しめます。
4.吸収型サニタリーショーツのパイオニア「エヴァウェア」
アメリカブランド「エヴァウェア」の吸収型サニタリーショーツ(税込5,500)は、何度も使え環境に配慮して開発された商品。楽天市場の生理用ショーツ週間ランキングでも1位*を獲得している人気ブランドです(※直近データ:2020年6月3日更新)。
4層からなるショーツはタンポン約2本分(約20ml)の経血を吸収。ビキニやブリーフなど種類も多いので、その日の経血量に合わせて好きな形のショーツを利用することができます。
5.当たり前を変えて世界を変える 「Period.(ピリオド)」
「Period.(ピリオド)」は、「自分を制限する壁は自分の中にある 当たり前を変えれば世界も変わる」という理念のもと開発されたショーツ。デザインは、Sport(税込4,400円)とHiphugger(税込4,950円)の2タイプあり、15mlは吸収できます。
いつ生理がくるかわからないときや、終わりかけのときにはショーツだけで、量が多くて不安というときは、紙ナプキンやタンポンと併用して使うのがおすすめです。
実際に「吸収型サニタリーショーツ」を使ってみた
いくらデータを見ても、やはり不安なのは「実際のところきちんとケアができるのか」という部分ですよね。そこで今回は「ベア シグネチャー ショーツ」を実際に使ってみました!
<生理2日目、経血量の多い日でもしっかりカバー>
吸水力が業界トップクラスのこの商品。個人的に最も経血量の多い2日目に使用してみました。経血量は個人差があると思いますので、不安な人は従来の生理用品と併用するなどしてみてくださいね。
実際使ってみた感想は、とにかく吸水力が本当にすごい! 1日目の夜から2日目の夜に穿いていても、漏れることなくしっかり吸水してくれ、不快感もありませんでした。
<交換なしでもニオイやムレは気にならない?>
紙ナプキンのように交換できるものではないので、ムレやニオイが心配でしたがいつもと変わらない穿き心地! 交換するタイミングを逃した紙ナプキンより、ニオイも気になりませんでした。
トイレにいくとショーツを交換しないと気持ち悪いかな? と不安でしたが、しっかり吸水してくれるのでベタベタする感じが残ることもなく不快感はありません。経血の残りが気になる場合は、トイレットペーパーで軽く拭き取れば十分でした。
<お腹も温めてくれて安心感がすごい>
これはショーツのデザインにもよりますが、ベア シグネチャー ショーツはお腹までカバーしてくれるボクサータイプ。生理痛がひどい著者ですが、お腹をしっかり温めてくれるので安心感があり、痛みも和らぐような感覚でした。
経血量が少ない日には少し厚めに感じるかもしれませんが、量が多くて不安な日でも安心して使えるので、これは本当におすすめです。
次世代ショーツで、もっと自由なライフスタイルを
吸水型サニタリーショーツは、環境にも優しいアイテム。世代も性別も問わず、デザインも機能性も高いものが多いので、体調や気分に合わせて好きなものを選んで使うことができます。
従来の生理用品も日々進化し良くなっていますが、吸水型サニタリーショーツは新たなライフスタイルを作るアイテムとなるでしょう。使うのには少し勇気がいるかもしれませんが、いつかはこれが"当たり前"になるはず。まずは一度、まずは1枚、ぜひ試してみてください!