ロジクールは7月31日、「Macユーザーにとっての利便性を追求」した新型キーボード「MX KEYS for Mac」を発表しました。8月20日より販売が開始されており、直販価格は15,980円(税込)です。
本製品は2019年9月18日に発表された「MX KEYS」の派生モデル。ロジクールのハイエンドキーボードの基本設計を踏襲しつつ、Mac用に全振りしたモデルです。
MX KEYSはWindows、Mac、Linux、iOS、Androidに対応しており、汎用性という点では上。両機種の直販価格は同じなので、どちらを買うべきか悩むところですが、MX KEYS for Macは一体どのような進化を遂げているのか? ……という視点からレビューをお届けしましょう。
MX KEYS for Macはなにが変わったのか?
基本設計はMX KEYSと同じ。まずはなにが変わったのか箇条書きでご覧ください。
- アップル純正「Magic Keyboard」の刻印をほぼ踏襲
- MXシリーズ(ロジクールのフラグシップ製品群)としては初めて英語配列を採用
- 充電ケーブルをUSB-A to USB-CからUSB-C to USB-Cへ変更
- 本体カラーにアップル製品と同じくスペースグレーを採用
- Bluetooth接続の安定性をMac用にカスタマイズ
一番大きな違いはアップル純正キーボード「Magic Keyboard」のキー配列、刻印をほぼ踏襲していること。
MX KEYSはMacとWindowsの両方で使うために、「Option」と「スタート」などの刻印が併記されていますが、MX KEYS for MacはMac用のみ。またファンクションキーが「F19」まで用意され、「イジェクト」キーも搭載されています。Magic Keyboardから移行しても、まったく違和感なく利用できるはずです。
もうひとつの大きな違いが、MXシリーズとして初めて英語配列を採用したこと。キーボードの刻印がスッキリしており、「スペース」キーの幅が広くてよいですね。日本向けのMX KEYSには英語キーボードモデルが用意されていないので、MX KEYSユーザーとしてはこの点は羨ましいです。
ただ、MX KEYS for Macが英語キーボードなのは、Macユーザーが英語配列キーボードを好むから……とのことですが、それはちょっと極論かなぁと個人的には思います。ちなみにワタシはデザイン的には英語キーボードが好みですが、Macでは「英数」と「かな」のワンキーで日英を切り替えられる日本語キーボード派です。
地味にうれしいのが本体カラーにアップル製品と同じくスペースグレーが採用されていること。同色のMacを使っているのならカラーを統一できるわけです。並べてみると、まるでアップル純正品のような趣きですねぇ。
ひんぱんに充電するわけではないですが、充電ケーブルがUSB-A to USB-CからUSB-C to USB-Cへ変更されたのもナイスなポイント。MX KEYS for Macだけでなく、iPad ProやAndroid端末の充電にも活用できます。
最後の変更点としては、「Bluetooth接続の安定性をMac用にカスタマイズ」とアナウンスされています。ロジクールに詳細を確認したところ、混雑や干渉の影響を低減したほか、スリープ後の再接続が早くなり、遅延も少なくなっているとのことです。
筆者の場合、自宅でひとり仕事をしているので接続安定性が向上していることを体感できませんでしたが、多くの人が働くオフィスやコワーキングスペースでは恩恵を受けられるのかもしれません。
なお、ひとつ注意点があります。ディスク暗号化機能「FileVault」を有効にしていると、BluetoothデバイスはログインしていないMacに接続できません。FileVaultを有効にする場合には、同梱されているLogicool Unifyingレシーバーを利用しましょう。