iPhoneでは、アプリを内蔵ストレージから除去するときの方法として、「取り除く」と「削除」の2つが用意されています。その違いを説明する前に、iPhoneでアプリがどのように保管されているのかを解説してみましょう。

App Storeからダウンロードされたアプリは、内蔵ストレージ上の「サンドボックス」と呼ばれる専用領域を割り当てられます。アプリが作成したデータ/書類も同じサンドボックス内に保存され、他のアプリから直接読み書きすることはできません。これはシステムの安全性を高めるためのiOSのしくみです。

「アプリを取り除く」は、そのサンドボックス上にあるアプリ本体が除去されることを意味します。そのサンドボックスと作成されたデータ/書類は残りますから、アプリを再びインストールすれば"取り除く"前の状態へ戻せます。

「アプリを削除」は、そのサンドボックス全体を除去します。アプリ本体のみならず、サンドボックスごと作成したデータ/書類も除去されますから、アプリを再びインストールしても"削除"する前の状態には戻せません。

『設定』→「一般」→「iPhoneストレージ」の順に画面を開き、対象のアプリの項目をタップしてみましょう。「Appを取り除く」と「Appを削除」という2つの選択肢が表示され、その2つの処理を使いわけることができます。

なお、ホーム画面でアプリアイコンを長押しして「×」ボタンをタップした場合は、「Appを削除」の処理と同じになります。『設定』→「iTunes StoreとApp Store」画面にある「非使用のAppを取り除く」スイッチでON/OFFできるアプリ自動除去機能は、データがそのまま残るという点で「アプリを取り除く」の処理と同じです。

  • アプリを「取り除く」と「削除」の違いがわかりません!?

    アプリを「取り除く」と「削除」の違いとは